モダンな感覚とともに進化を続ける英国のクロージングブランド、マーガレット・ハウエル。「良質な素材」と「クオリティの高いものづくり」へのこだわりをフィロソフィとし、2020年に設立から50年を迎えました。

 今回CREAではブランド誕生50周年を記念して、デザイナーのマーガレット・ハウエルさんのスペシャルインタビューを公開!

 自然や人々そして場所のなかに見いだす「オーセンティックであるもの」にいつもインスピレーションを得ているというマーガレット・ハウエルさんに、シンプルかつクリーンなデザインの着想源ともいえる、彼女自身の暮らしについてお伺いしました。

マーガレット・ハウエルさんが考える“良質な生活”とは

――ブランド誕生から50年。これまで大切にしてきたことは?

 私自身のこだわりを譲ることなく仕事に取り組むということです。自分が信じる“何か”を始めて、それを伸ばしてきました。

 そんな私を信じてくれる優秀な人たちの手助けもありました。最近では学生の職業体験に携わることもでき、私たちの会社で知識や経験を得ることができたと感謝されるのは嬉しいものです。自分の学んできたことが、社会に出てはじめて働く方々の役に立ったという満足感もあります。

――「良いもの、良い暮らし」に欠かせない習慣・物事は?

 体を動かすこと。健康でいること。友だちと音楽。自分の仕事を楽しむこと。優れたデザインのオブジェや家具。そして自然も、とても重要です。

――質の良い一日を過ごすために心がけていることはありますか?

 1日の始めに屋外で体を動かすことにしています。忙しくしていることが好きなので、まずは1日の計画を立てます。しなくてはいけないことのリストをこなしていくことで成し遂げたという実感が得られます。

――"ステイホーム”で生活が変化した今、ストレスを溜めないための秘訣を教えてください。

 前述した日課は、ステイホームやロックダウンを過ごすためにもよい手筈になります。チャレンジすることが好きなので、いつも進行中のプロジェクトを抱えています。

――何かに行き詰まった時にはどう過ごしていますか?

 もし「行き詰まった」と感じたら、遠くへ散歩に行くでしょうね。それとも、友だちに話をする…その両方でもいいでしょう。

――大切にしている時間はありますか?

 孫と過ごすこと。孫がいるというのは特別なことですし、大切な時間です。夏、初めての海水浴も大事にしています。もし仕事をしていなかったら、再びスケッチをしているでしょうね。没頭できて自制心が要求されるところが好きなのです。

――エシカルやサスティナブルを意識して暮らしに取り入れていることはありますか?

 何かを無駄にすることが好きではありません。できる限りリサイクルしながら、必要以上のものを買わないようにしています。

――最近、インスピレーション源となった物事があれば教えてください。

 ロックダウンにより、コンサートや展覧会からインスピレーションを得られることができなくなりましたが、刻々と変わる光や色、風景の中のそのままの形状など、私にとって自然は変わらずインスピレーションの源です。昨年の最初のロックダウンの時、サフォークにいました。鹿や野うさぎなどの野生動物が戯れている様子や、ふくろうを間近に見ました。

――ブランドの理念でもある「シンプル&ベーシック」な暮らしの先に見えてくるものは?

 「シンプル&ベーシック」とは必要以上に持たない、ということです。家からどんな景色が見渡せるかということは家のサイズよりも重要です。作ることは買うことよりももっと楽しく、満足感が高いものです。高価なホテルよりも自炊のできるコテージで過ごす休暇が好きですね。

2021.06.03(木)
文=CREA編集部