その中からさらにボクサーパンツを愛用している人にヒアリングすると、「女性のパートナーが家に遊びに来た時、フェミニンなサニタリーショーツが干してあるのを見られたくなくてその場で捨てた」という声や、「サニタリーショーツが恥ずかしすぎて、上からボクサーパンツを穿いている」という話を聞きました。

 

ボクサーパンツではナプキンの羽根が巻けない

内山 自分も普段からボクサーパンツを穿いていて、ボディワイルドのメンズボクサーを穿いています。立体成型ニットと呼ばれる製法で縫われているもので、前開きタイプではないから、ユニセックスで使えるんですよ。

 ただボクサーパンツって、ナプキンの羽根が巻けないんですよね。下山田も自分も無理やりボクサーパンツにナプキンを貼って使っていましたけど、ヒアリングした人の中には羽根が巻けないから、生理中だけはサニタリーショーツを穿いている、という人もいました。

――半数近くの女性アスリートがボクサーパンツを愛用しているということですが、非アスリート女性に比べてその比率が高いように思いました。ボクサーパンツの魅力はどんなところですか。

下山田 「すっぽりと覆われていて安心感がある」という回答もありましたが、多かったのは「純粋にかっこいいものがほしい」という答えです。でも、普段はボクサーパンツを穿いている女性の26%が、生理中はサニタリーショーツに穿き替えているというアンケート結果が出ました。

 本当は生理中もボクサーパンツを穿きたいのに、その選択肢がない。そんなアンケート結果を踏まえて、選択肢がないなら選択肢をもってもらうところからはじめたいと、企画の最初からボクサー型でいこうと内山と話しました。商品名の「OPT」は「選ぶ」という意味の動詞で、どんなときでも自分に合ったものを選んでほしいという意味を込めているんです。

――大手の「GU」が参入するほど盛り上がっている市場ですが、「OPT」最大の特長はなんですか。

2021.05.04(火)
文=小泉 なつみ