まずは自分に最適な睡眠時間を知ることから!

 「人によって違いますが、最適睡眠時間が7~8時間に当てはまる人が多いので、まずは7時間睡眠を目指しましょう、とアドバイスすることが多いのですが、この7~8時間にこだわらなくとも良いのです。

 6時間睡眠がベストな人もいるので、日中に眠気や疲れがあり、仕事に集中できない、夕方に眠くなる、などの症状がなく、元気に過ごせるのであれば、7~8時間とれなくても気にしなくてOK。

 問題なのは、7時間睡眠が必要な人が5時間しか寝ていない、という場合。これだと心身に及ぼすリスクがぐんと上がってしまいます。ですので、自分にとっての最適な睡眠時間(実質睡眠時間ではなく、寝床にいる時間)を把握することはとっても大切なんです」(三橋さん)

ベストな睡眠時間を探るのは、いたって簡単!

 「1週間単位で30分ずつ寝床にいる時間を変えてみてください。そして日中の体調に耳を傾けるだけです。実質睡眠時間や入眠時間を計るアプリなどもあるけれど、“寝床にいる床上時間と日中の体調の関係”こそが何よりも大切。

 私はこの方法で、1週目は8時間、2週目は7.5時間、3週目は7時間と30分ずつ短くしていきました。私の場合は7時間半がベストな睡眠時間でした。

 7時間の週は日中の体調が良かったのですが、夕方になると少し疲れを感じました。8時間の週は寝つきが悪く、途中で起きてしまうことも多く、床上時間を一番とっているにもかかわらず睡眠の質が悪く、日中に疲労感や倦怠感もあり、集中力もいまいち。

 7時間半と8時間でこんなにも体調が違うのかと驚きました」(三橋さん)

◎自分にとっての最適睡眠時間を探る際の注意事項

・1週間ごとの就寝・起床時間は揃えるだけ。
・寝床にいる時間=睡眠時間と考える。

2021.04.25(日)
文=古澤朋美
イラスト=naohiga