“元祖バイプレイヤーズ”の4人が降臨！ 素敵なおじさま達のわちゃわちゃ対談

僕らはいつもずっと喋っているので、考えるよりも前に言葉が口から出ている

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――今後、4人でしてみたいことはないですか？　新しい作品でもバンド活動でも……。

4人　…………(頭をひねって、沈黙)。

松重　大杉さんがいないと率先してやる人がいないんです。誰かが何かやるって言ったら、一生懸命サポートするんですけど。自分から何かをするにはすごく腰が重い4人。

――4人で飲みに行くことは？

松重　……ないですね。

光石　シーズン1、2のドラマ撮影中は、毎晩飲んでましたけどね。

田口　撮影を7時半までに終えていただいて、飲みに行くというルーティンができて、その時間を過ぎると機嫌が悪くなるという(笑)。でも、その飲みミーティングはすごく楽しかったですね、それを目当てに現場に行っていたといっても、僕の場合は過言でないくらい。あそこで、ドラマのムードを熟成したというのはあると思います。

遠藤　そうね。あの時間は大きかったかもしれないね。

――このメンバー内で、今だから言っておきたいことは何かありますか？

4人　……(再び頭をひねる)。

光石　(つぶやくように)特にないなあ。

松重　僕ら、腹に溜め込むことができないんで、きっともう全て言っているんですよ。いつもずっと喋っているので、考えるよりも前に言葉が口から出ている。

光石　言い争いも1回もないしね。

松重　ないですねえ。ニノをとられちゃったんで、誰が松潤か？ とかそんなくらい。

光石　そんな話、してないでしょ(笑)。

遠藤　撮影中じゃないけど、怒られたことはあるよ。4人で待ち合わせしたとき、松ちゃんに指定されたところと別のところに俺たち行っちゃって。

光石　僕はその場所に行ったんですよ。松重さんと待っていたらなかなか2人が来ないので、だんだん(松重さんが)イライラしはじめて……(松重が2人を見つけていかに怒っていたかをリアルに演技)。

田口　先に車に乗ってたんだよね。

遠藤　「あそこって言ったでしょ。さんざん言いましたよね！」って、すげえ怒られた。

光石　でも、2人はヘラヘラ笑っていて。

田口　聞こえないもんねー。

松重　話の聞いてなさ加減とかなら、俺、本1冊書けるよ(笑)。

――素敵なおじさまのみなさんですが、今後はどんなことをしたいですか？　あるいはどんな男になりたいか。

遠藤　俺は作品撮りたい！

光石　昔から言ってたよね。

遠藤　できるかわからないけど、(人に)話して自分にプレッシャーをかける(笑)。

光石　僕は子供のころからはやく大人になりたかったんですよね。かっこいい大人がたくさんいたので。そろそろそういう年齢になっているけれど、なかなかなれないですねえ。

田口　100人いれば100人の個性。誰かをめざしても無理なので、自分自身でいることしかないのかなと思います。

松重　俳優で食べられるようになれたらいいなと思って、この仕事を続けてきて、どういうおじさんになりたいかは考えたことがなかったですね。でも、最近、ものわかりのいい役が増えつつあるので、近寄りがたい、何考えているかわからないおじさんになっていきたいと僕は思っています。

映画『バイプレイヤーズ～もしも100人の名脇役が映画を作ったら～』

富士山麓にある撮影所『バイプレウッド』。ドラマや映画の撮影で大勢のキャスト＆スタッフが撮影に勤しんでいた。田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一は有村架純主演のドラマに出演中。一方、濱田岳は、若手の仲間柄本時生、菜々緒、高杉真宙、芳根京子らと自主映画を制作中だった。ラストには100人の出演者が登場する映画を計画中だが、予算もなく一向に進まない。そんななかバイプレウッドに買収話も持ち上がり……。撮影所内で頻発するトラブル。果たして映画は完成するのか？　  是が非でも映画にしようとする作り手たちの熱い思いが涙を誘う……!?

監督　松居大悟
主題歌　Creepy Nuts『Who am I』(ソニー・ミュージックレーベルズ)
脚本　ふじきみつ彦、宮本武史
出演　田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一、濱田岳、柄本時生、菜々緒、高杉真宙、芳根京子、有村架純、天海祐希、役所広司

2021年4月9日(金)より全国公開中
https://byplayers.jp/

2021.04.10(土)
文＝黒瀬朋子
撮影＝佐藤 亘