とくに、パトリック・J・アダムス演じるマイク・ロスと初めて結ばれるシーンを見た私は目が点になった。倉庫で2人きりで話しているうちに口論となる。レイチェルは立ち去ろうとするが、マイクが腕をつかみ、引きとめる。しばらく見つめあった2人は、やがてキスする。キスは激しさを増し、レイチェルが背中を向けると、マイクが彼女の服のジッパーを下げる。レイチェルは下着姿となり……、続きはご自身で確認されたい。

 これほどセクシーなシーンを演じた女優が王室入りしたのは、世界でも例がないのではないだろうか。

©iStock.com
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 この記事はさらに、メーガン妃の肌がさほど黒くないことから純粋な白人と勘違いされ、黒人である母親がまるで彼女の乳母であるかのように扱われたこと、そして過去の離婚歴などに触れている。タブロイド紙なので過激な表現を使ってはいるものの、非常によく調べている記事だと思った。黒人系のためつらい思いをしたというのも、彼女自身がウェブサイトに書いていた内容を引用しており、「フェイクニュース」ではない。

 

前代未聞の声明を発表

 しかしこうした報じ方、さらにその取材手法はヘンリー王子にとって我慢できないものだったようだ。この1週間後の11月8日、ケンジントン宮殿は前代未聞の声明を出した。

「王子のガールフレンドであるメーガンさんは、暴言や嫌がらせの標的になっています。

 全国版の新聞の1面やソーシャルメディア、インターネット上にはあからさまな性差別や人種差別があふれています」

 サラリと書いているが、王子が彼女との交際を公式に認めたのは、実はこれが初めてである。クレシダ・ボナスとの破局以降も様々な女性と関係を持った王子だが、出会ってからわずか4ヶ月でメーガン妃はそれまでの女性たちとは違う特別な存在だと宣言したことになる。

雨の中見つめあうヘンリー王子とメーガン妃 ©getty
雨の中見つめあうヘンリー王子とメーガン妃 ©getty

「彼女の母親は、カメラマンたちのせいで自宅に入るのも困難となっています。記者とカメラマンが彼女の自宅に不法侵入しようとして、警察へ通報が入ったこともありました。

2021.03.15(月)
文=亀甲博行