最近のアベノミクスへの期待による株価の上昇で、資産運用に興味を持ち始めた人もいるかもしれません。自民党は「デフレ・円高対策」を政権公約に掲げていますので、インフレに進んでいく可能性は高そうです。
デフレが続いている状況では、現金、預金、貯蓄型保険にお金を置いておけばよかったのですが、インフレになるとお金のルールが変わります。一般にインフレ経済には株式や不動産投資が強いと言われています。そこで、今回から数回にわたって、資産運用の基礎知識についてお伝えしたいと思います。
まずは、デフレとインフレの違いについて考えてみましょう。デフレとは、貨幣の価値が上がり、物の値段が下がる状態のことです。お金の価値が上がるので、人はお金をとっておこうと貯蓄します。そのため、物が売れにくく、企業業績が悪化、そして私たちの手取りも減るという悪循環に陥りがちです。
反対に、インフレでは貨幣の価値が下がり、物の値段が上がります。たんす預金にしておくとお金の価値が目減りしてしまうので、資産運用をしたほうがいいという気運が生まれることになります。
たとえば、株式や不動産を持っている人は、保有している資産価値が上昇してくると利益を得ることができますよね。そして、その利益でおいしいものを食べたり、ほしい物を買ったりしようという気持ちが生まれます。そうすると物やサービスが売れるので、企業業績が良くなり、従業員のボーナスや新卒の採用数にも反映される可能性も出てくるといった、経済の好循環が生まれやすくなります。
2013.04.07(日)