自由に台湾旅を楽しむにはまだまだ時間がかかりそう。台湾が恋しいCREA読者のため、また観光客を失ってしまった台湾のお店のために、毎月定期的に台湾情報を発信している「台湾ぶらぶら食べ歩き」と「片倉真理のときめく台湾土産」で、「CREA台湾応援隊」を結成。

 2連載共同で日本にいながらお取り寄せが可能なおすすめ店をご紹介いただきます。

<リンク集>
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若手デザイナーが生み出すスタイリッシュなエコ用品

 前回に引き続き、松山文創園區内にある「Design Pin(デザイン・ピン)」をご紹介。

 ここではさまざまなジャンルの商品を扱っていますが、今回は「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」に貢献するユニークなグッズを取り上げます。

 今やSDGsは世界共通の課題となっていますが、台湾も積極的に取り組んでおり、2030年までにはストローやレジ袋などのプラスチック製品の使い捨てを全面禁止するという政策を掲げています。

 台湾デザイン研究院の崔慈芳さんによれば、近年、台湾の経済部(日本の経済産業省に相当)では、サーキュラー・エコノミー(循環型経済)を重視しており、毎年いくつかのプロジェクトを実施しているとのこと。

 若手デザイナーたちもこれを意識してモノ作りを行っており、身の回りの素材に目を向けながら、海外マーケットでも戦えるような独自商品を作り出しています。

 台湾ではSDGsに対する関心が高く、消費者側も「多少値が張っても、環境に優しいものを選びたい」という意識があります。こうしたことがより良いサステナブルグッズを生み出す後押し役になっています。

 また、台湾では産業廃棄物の回収処理が積極的に行われており、資源の再利用に関するノウハウが民間レベルで蓄積されています。資源リサイクル率は世界的に見ても高いと評価されるほどです。

 このため、近年はデザインとリサイクル技術を組み合わせ、これまでにないアップサイクル(元のものよりも価値の高いモノを生み出すこと)の概念に基づいた商品が次々と生み出されています。

 元来、台湾の人々はチャレンジ精神が旺盛で、デザインの現場でもトライ&エラーの精神を大切にしています。

 まずは作ってみてから微調整を重ねるというスタイルなので、サステナブルグッズに関しても面白いモノ、個性的なモノ、味のあるモノが誕生しやすい背景があります。

 今回はこうした商品の一部をご紹介します。「デザイン・ピン」のオンラインショップにて日本からも購入可能なので、ぜひ暮らしの中に取り入れてみてください。

2021.02.19(金)
文・撮影=片倉真理