ステイホームで運動量が少なくなっている今、ボディのゆるみが気になる! そんな人に「筋トレ」と「食事管理」で、適度に筋肉のあるメリハリボディを手に入れる、超初心者でも無理なくできるダイエット法を5回にわけて徹底解説!

 第三弾は筋トレダイエット基礎知識【食事扁】をご紹介します。

»【1回目】欲しいのは適度に筋肉のあるボディ! 【筋トレダイエット】超基本Q&A
»【2回目】YouTube筋トレ動画で痩せボディに! 無理なく続けられる超初心者向け10本


筋トレダイエット基礎知識【食事扁】

 第一弾での解説にもあったように、ボディシェイプと食事は切っても切れない深~い関係。でも、初心者には難しいことばかり……。

 そこで、アスリートフードマイスターの関山大輔さんに、適度に筋肉のあるメリハリボディを手に入れるための食事について、基礎知識をお聞きしました。うまく取り入れて、スピーディーに理想の体を目指しましょう!

Q 1日にどれくらいの量を食べたらいいの?
A カロリーでいうと基礎代謝量と同じか少な目がベター

 カロリーでいえば、基礎代謝量と同じくらい、もしくは少な目といわれています。基礎代謝とは、覚醒状態にあるとき、生命活動を維持するために自動的に行われている活動の必要最低限のエネルギーのこと。

 さまざまなWebサイトなどで計算することができます。

 しかしカロリーを減らしたいからと食べないで痩せようとすると、筋肉が落ちてしまい、次いで基礎代謝も落ちてしまってすぐには元に戻りません。一方、過剰摂取したカロリーは脂肪になってしまいます。

 ちなみに1グラムあたりのカロリーでいうと、たんぱく質、炭水化物は4キロカロリー、脂質は9キロカロリーなので、カロリーを落とすには脂質を抑えるのが効果的です。

Q どんな内容の食事を摂ればいいの?
A 食事は、「PFCバランス」が大切です!

 食事は、「PFCバランス」が大切。Pはプロテイン(たんぱく質)、Fはファット(脂質)、Cはカーボ(炭水化物)のこと。

 厚生労働省が推奨する理想のバランスは、C(炭水化物)>F(脂質)>P(たんぱく質)となりますが、筋トレダイエットにおける食事の場合は、筋肉を維持、もしくは増量しつつ、脂肪を落としたいので、P(たんぱく質)>C(炭水化物)>F(脂質)を意識してほしいと思います。

 カロリーは気にしているのに、なかなか理想のボディにならない人は、いつもの食事のPFCバランスを見直してみてください。炭水化物抜きダイエットは、筋肉が落ちてしまうのでおすすめしません。

 外食でおすすめなのは、例えば揚げ物以外の魚定食。コンビニなら幕の内弁当がいいでしょう。朝>昼>夜の順で、食べる量を減らすのが理想です。

Q 筋肉のために食べるといいものは?
A 壊れてしまった筋肉を補強するたんぱく質です!

 トレーニング時に壊れてしまった筋肉を補強するのは、やはりたんぱく質。動物性でも植物性でも効果に違いはありません。

 1日に摂るべきたんぱく質の摂取量は、「体重の数値×1.2~1.5(グラム)」。例えば体重50キロなら、60~75グラムが必要です。

 ただし、1食で吸収できるのは20~30グラムで、吸収されない分は脂肪になってしまうので注意が必要。

 また、きのこなどに含まれる、たんぱく質の吸収をサポートするビタミンB群や、脂質の代謝を高めるカゼインを含む豆製品も一緒に摂ると良いでしょう。

Q たんぱく質を多く含む食品は?
A 肉や魚、牛乳、チーズ、卵、豆腐などです

 動物性のものだと肉や魚、牛乳、チーズ、卵。植物性のものでは大豆を使った豆腐や納豆などに、たんぱく質が豊富に含まれています。

 例えば肉類だと、鶏むね肉、鶏もも肉、豚ヒレ肉、豚ひき肉、牛肩ロース、牛もも肉、魚類だと、かつお、鮭、まだら、さば、ぶりなどにたんぱく質が豊富なので、積極的に摂りましょう。

100グラムあたりのたんぱく質量

・鶏むね肉(皮付き):19.5g
・鶏もも肉(皮付き):16.2g
・豚ヒレ肉:22.8g
・ひき肉:18.6g
・牛肩ロース:16.2g
・牛もも肉:19.5g
・かつお:25.8g
・鮭:22.3g
・まだら:17.6g
・さば:20.7g
・ぶり:21.4g

Q たんぱく質補給のためにプロテインは飲むべき?
A 食事で賄えないときには取り入れましょう!

 食事で賄えないなら、サポートアイテムとして取り入れるのもいいと思います。トレーニング後にすぐ、というよりも、1日のバランスでこまめに摂るのが最近のトレンドです。

Q たんぱく質以外に日々の食事で意識して摂るべき栄養素は?
A 赤血球の成分を作ってくれる「鉄分」や「食物繊維」です

 蓄積できない「鉄分」は意識したいですね。トレーニングで壊れてしまった赤血球の成分であるヘモグロビンを作る役割を果たすからです。牛肉やレバーに多く含まれています。

 また、腸内環境を整えてお通じをスムーズにする「食物繊維」も積極的に摂りたいところ。食物繊維には2種類あり、例えば水溶性なら、芋や豆、海藻類、不溶性なら穀類、きのこ、野菜などに含まれています。

 腸内でさまざまな菌をバランス良く増やすためにも、意識したい栄養素です。

2021.01.07(木)
文=増本紀子(alto)
イラスト=MASAMI USHIKUBO