筋トレダイエット基礎知識【運動扁】

 筋トレを始めるにあたって知っておきたい基礎知識を、パーソナルトレーナーの佐藤 豊さんにお聞きしました!

Q まったくの初心者でも筋トレはできる?
A もちろん! 無理せず、自分のペースで始めましょう

 「学生時代の体育以来、運動らしいことをしていない……」という人でも、「腕立て伏せが1回もできない……」という人でも、始めることができます。

 自信がない人は、まずはストレッチや、息が少し上がったり、使っている筋肉が少しプルプルするくらいの軽い強度の運動から始めてみましょう。

Q ジムに通わずに、“家トレ”でもいいの?
A “家トレ”からスタートするのも、もちろん有り

 「こそトレ」や「ながらトレ」など、家で気軽にできるトレーニングが注目されていますね。

 好きなタイミングでできること、そして人に会わないので好きな服装でできることが魅力です。

 まずは、すきま時間を見つけて“家トレ”することから始めてみましょう。

Q どんな格好でやればいいの?
A 動きやすい服装なら、なんでもOK

 基本的には自由ですが、「安全」と「動きやすさ」はマストです。Tシャツや短パン、スウェットなど伸縮性のある素材がいいでしょう。

 また、家トレの場合、始める前に部屋を片付けて、両手両足を大きく動かしても物に当たらない、十分に動けるスペースをつくりましょう。

Q 有酸素運動は必要ないの?
A 早く効果を実感したいなら、有酸素運動も併用で

 実は筋トレだけでは、「筋肉量を増やす」ことはできても、「脂肪燃焼」することは難しいのが事実。なので、効果をよりスピーディに感じたいなら、ウォーキングなどの有酸素運動を一緒に行うのがおすすめです。

 筋トレの前に有酸素運動を行えば、筋トレ中もその効果が持続します。有酸素運動の効果が出るのは20分以上経過してからなので、時間を意識しましょう。

 家の中で完結させたいなら、スクワットや腕立て伏せなどのトレーニングを、全力で数分間やり続ける、高強度インターバルトレーニング「HIITトレーニング」を取り入れるのもおすすめです。

Q 筋トレの前にやるといいことは?
A 準備運動&カフェイン摂取を行いましょう

 トレーニングの前には、準備運動が不可欠。おすすめは、「ラジオ体操」と「体幹トレーニング」です。

 ラジオ体操は、全身の筋肉や関節を無理がない範囲でまんべんなく動かすことができます。また、プランク(うつ伏せになった状態で前腕と肘、そしてつま先を地面につき、その姿勢をキープするエクササイズ)など、腹筋をはじめとした体幹を意識できるトレーニングを筋トレ前に行うと、トレーニング中にも美しい姿勢を保つことができるので、効果を高めることにつながります。

 さらに、トレーニング前にコーヒーなどに含まれる成分・カフェインを摂取すると、筋トレのパフォーマンスが向上するといわれています。トレーニングの約30分前の摂取がおすすめです。

Q どんな筋トレをどれくらいやるべき?
A 筋トレなら1回15~30分を週2回程度から

 体の大きな筋肉を動かせば、エネルギーを多く消費し、効率的になりたいボディに近づくことができます。脚やお尻などの下半身、背中、胸の筋肉といった、大きな筋肉のトレーニングをすることを心掛けてください。

 トレーニングの頻度は、まずは1回15~30分、週2回程度から始めましょう。もし、疲れているなら、5分程度行うのでもOKです。

 慣れてきたら、筋肉痛がないようであれば毎日行っても大丈夫です。

Q 筋トレの効果をあげるための、すぐできるプチテクニックを知りたい!
A 「深呼吸」「水分摂取」「すきま時間の有効活用」をぜひ

 生活習慣の中で、筋トレの効果を高めるためにすぐにできるプチテクニック3つをご紹介しましょう。

 まずは「深呼吸」。呼吸が浅いと、体幹の筋肉や内臓の働きが悪くなる傾向に。つねに深呼吸を意識することで、お腹周りのサイズダウンも期待できます。
 
 次に、「水分摂取」。水をしっかり飲むことで、エネルギーの代謝が促進されます。水分は2リットルを目安に飲むことをおすすめします。

 最後に、「すきま時間の有効活用」です。通勤時の駅でエスカレーターに乗るのを階段にして歩いたり、ソファでテレビを観るときにごろりと横にならずに、腹筋運動をしてみるなど、日常のちょっとした時間をトレーニングの時間に変えてみるのもおすすめです。

筋トレダイエット基礎知識【運動扁】まとめ

1. すきま時間を利用できる“家トレ”から始めよう
2. 準備運動や水分摂取などは忘れずに
3. トレーニングは毎日でもOK! 有酸素運動と一緒なら、より効果アップ

2020.12.23(水)
文=増本紀子(alto)
イラスト=MASAMI USHIKUBO