黒川紀章のように、「変な家」を通じて都市への問いかけを行った建築家もいる。彼の代表作である「中銀カプセルタワービル」のユニットは、ご覧の通りの超・狭小住宅で、現代人が見ても驚く建築としてその姿を保っている。
施主のこだわりや建築家の個性だけでなく、都市計画のひずみや資本のエゴによっても「ナゾの間取り」は増えていくだろう。そんな間取りを見つけては、そこで暮らす生活を妄想する……。こうして今日も、夜が更けていくのだ。
※本稿中の物件は、2018年にダイアプレスより刊行された『事故物件vs特殊物件 こんな間取りはイヤだ⁉』の第1章にて紹介したものです。間取りの図版は、同書に掲載したものと同一のデータを利用しています。
2020.12.01(火)
文=ジャンヤー宇都