季節は秋。山々に人知れず芽吹いたキノコは、家庭で親しまれるものから超高級品まで多種多様。旬の食材を美味しくアレンジする7軒をご紹介。
◆Ushimaru「シェフのおまかせコース」
千葉県産食材を千葉県で消費する“千産千消”イタリアンを標榜。シェフのおまかせコース(10,000円)の品数は10皿以上。
(1) 房州アカヤマドリ茸とイセエビの炭火焼き:炭の香り漂うふわふわのアカヤマドリ茸と、プリプリのイセエビに海老味噌をそえて。
(2) 房州ムラサキヤマドリ茸とカサゴのカルトッチョ:シャキッとしたムラサキヤマドリ茸は、噛む度にカサゴの脂があふれる。
(3) 房州ウスヒラ茸とメガイアワビのヴァッポーレ:朽ち木に生える素朴なヒラ茸がアワビにマッチ。
(4) 山武産チチ茸とキクラゲのインサラータ:煮干しにも似た香りのチチ茸のソースと、キクラゲの食感が絶妙。
Ushimaru
所在地 千葉県山武市松尾町木刀1307-2
電話番号 0479-86-1222
営業時間 12:00〜14:00(L.O.)、18:00〜21:30(L.O.)
定休日 水・木曜、第2火曜
※要予約
◆石器焼料理 きのこの里 鈴加園「猪鍋」
原木栽培のしいたけを中心に、近隣で育てられた新鮮なキノコや野菜を使用した猪鍋・熊鍋コース(7,700円・2人前〜)が人気。収穫次第では天然ヒラ茸にナメコまで入るという鍋には、もち米の麹味噌と醤油のあわせ出汁を用いて、素材の味を引き出している。
えのきやしめじ、ごぼう、ツルムラサキと多様な食材が盛り込まれる中、力強い猪肉の赤身に負けない、大ぶりなしいたけの滋味深さに驚く。
石器焼料理 きのこの里 鈴加園
所在地 埼玉県秩父市荒川小野原178
電話番号 0494-54-1234
営業時間 10:00〜18:00(L.O.)
定休日 火曜
◆釜めし むつみ「松茸の釜めし」
浅草の老舗釜飯店では、秋になると厳選した松茸の釜めし(時価)を提供。新潟産コシヒカリを、醤油とみりんをベースにした秘伝の釜だしで炊き上げる。
香りを行き渡らせるため途中で一度全体を混ぜるのがポイント。大きく切った松茸の切れ端も混ぜ込み、どこから食べても松茸の芳醇な香りが口中を満たす。
釜めし むつみ
所在地 東京都台東区浅草3-32-4
電話番号 03-3874-0600
営業時間 11:30〜21:30(L.O.) ※釜めしは21:00(L.O.)
定休日 水曜・隔週火曜
2020.10.29(木)
文=「週刊文春」グラビア
撮影=志水 隆