#2 エン(VIXX)
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地道にキャリアを積む「演技ドル」 実はダンスの名手

 俳優チャ・ハギョンとして、約5年の間に、9本のドラマと2本の舞台に出演した、エン。小さな役からスタートし、メインではないものの、作品を盛りたてる立ち位置で、様々な役を経験してきた。

 時には得意なダンスと歌を生かしたミュージカルに挑戦するなど、地道な努力を重ね、演技者として認知されたタイプの演技ドルといえよう。

 少年時代、ファンカフェ(ファンクラブ)に入るほど歌手BoAに憧れたことがあったというが、本格的に俳優を目指そうと思ったきっかけは、ドラマ「ホテルキング」で共演した主役イ・ドンウクとの出会いから。

 常に目標を定め、着実に成長していく姿は、あまりに実直な演技ドルかも。ちなみに、この「赤い月青い太陽」最終回放映後に、入隊を発表している。

エン(VIXX)

Instagram @achahakyeon
1990年生まれ。本名チャ・ハギョン。「ホテルキング」(2014年)で俳優をスタート。2012年デビューの6人組グループVIXX(ヴィックス)リーダー兼メインダンサー。高校時代にダンスにハマり、日本の神戸にダンスで留学した経験がある。アマチュア時代に大会優勝するなど、ダンスの名手として知られ、VIXXの振り付けも行うことも。寄付などの奉仕活動に熱心で、趣味はアロマキャンドル作り。'19年3月、グループで最初に入隊し、現在は陸軍軍楽隊として兵役中。’20年10月に除隊が予定されている。

【出演ドラマ】
児童虐待というテーマに キーマンとして挑んだ意欲作
「赤い月青い太陽」

 児童カウンセラーのウギョン(キム・ソナ)は、ある日交通事故を起こしてしまう。被害者は幼い女の子だったはずだが、警察署で見せられた事故映像には、なぜか男の子の姿が映っていた。

 この不可解な交通事故をきっかけに、ウギョンの周辺で思いがけない殺人事件が頻発し始める。ウギョンは、これら殺人事件を追う若い刑事ジホン(イ・イギョン)に協力しながら、事件の謎を深く調べていくことに。事件の犠牲になった被害者たちは、いずれも子どもに対する「歪んだ愛情」を抱えながら死んでいったことがわかってくる。

 本作は、児童虐待をテーマにした社会派ヒューマンミステリー。エンの役柄は、ウギョンの勤務先である児童センターの用務員ウンホで、ドラマの鍵を握る役だ。

 誠実で子どもたちを温かく見守る優しい青年のようでいて、内面の感情がまったく読めない、ミステリアスなキャラクター。ポジティブなエネルギーあふれるVIXXのエンの姿を100%消し去り、寂しげで憂いを帯びた表情で、見る者をせつなくさせる。危うくも繊細な青年を演じ切って、高く評価された作品だ。

 まだ主演ドラマはないものの、入隊直前に出演した本作で、俳優としての可能性を大いに見せつけた彼が、除隊後にどんな作品を選ぶのか期待したい。

「赤い月青い太陽」(2018年・MBC)

価格 DVD-BOX1・2 各12,000円
ストリームメディアコーポレーション/コンテンツセブン/BS12 トゥエルビ
販売元 TCエンタテインメント
http://c7fan.com/korean/akaituki.html
©2018-19MBC


2作目に迷ったらコレ!

「知ってるワイフ」(2018年・tvN)
価格 DVD-BOX1・2 各15,000円
発売・販売元 ポニーキャニオン
https://www.welovek.jp/wife/
©STUDIO DRAGON CORPORATION
高学歴の新人銀行員役。個人主義者のはずが徐々に変貌していく姿が微笑ましく、オシャレなスーツ姿も眼福!

2020.07.23(木)
文=安部裕子(作品紹介)、金川やすみ