「ヒョンビンさんは男性からみてもすてきですよ」

――撮影で苦労されたのはどんなところでしょう?

 「撮影期間が8カ月と長丁場だったことでしょうか。

 梅雨や台風などもあって天気に左右されたことも多かったですし、また、韓国ではスタッフの労働条件が改善されて、週52時間労働に合わせなくては違法になりますので、そんなこともあって撮影期間が少し延びました。

 耳野郎を虐めていたチョルガン役のオ・マンソクとは舞台の頃からの知り合いで、彼とはいつもエールを送りあっていました。とても面白く、現場の雰囲気を盛り上げてくれる俳優さんです。

 そんな風に互いにねぎらっていましたが、一番大変だろう主役のヒョンビンさんが、疲れたといったそぶりをみじんも見せなくて、これには感嘆しました。ヒョンビンさんは男性からみてもすてきですよ」

――もうひとりの主役、ソン・イェジンさんとのシーンで印象深いシーンはありますか?

「韓国に入国してからのシーンでの挨拶で『初めまして』ってセリ(ソン・イェジン)から言われるのですが、盗聴していたのでどんな人物か知っているためまごつくシーンでしょうか。ソン・イェジンさんとはあまり一緒のシーンがなかったのですが、台本を読み込んでいて、瞬間の演技に集中できる方で驚きました」

2020.07.11(土)
文=菅野朋子
写真=Junwoo Cho