北朝鮮兵士4人組の素顔
――北朝鮮兵士4人組との仲良しぶりも日本では話題になっています。
「彼らとの撮影は本当に楽しかったです。目を合わせただけでおかしくて、現場では笑いを堪えるのが大変でした(笑)。
セリ(ソン・イェジン)といつもやり合うチス(ヤン・ギョンウォン)は、ミュージカル俳優で、普段からとても気さくな優しい人。彼が有名になって本当にうれしいです。
韓国ドラマを見ていたジュモク(ユ・スビン)は、実は本当にチェ・ジウさんのファンで、新しい台本が来た時に、『チェ・ジウ先輩と本当に会うんですよ』ととても興奮していました。
それから撮影までずっと心ここにあらずで、撮影後はすごく幸せそうに『楽しかった~』って(笑)。
グァンボム(イ・シンヨン)はとても寒がり。野外での撮影の時はホットカイロを10個くらい身につけていて、撮影が終わると『暑い、暑い』と言っていて(笑)。
北朝鮮兵士役の4人は最初から撮影も一緒でしたので、韓国シーンの前にはすっかり親しくなっていて、そこへ私が合流した格好になりました。
ですから、一番末っ子のウンドンを演じたタン・ジュンサンは、最初は遠慮がちに私のことを『先輩』と呼んでいたのが、どんどん親しくなるうちに『ヒョン(兄貴。韓国で親しい年上の男性に使う呼称)』に代わりました。
その後、実は彼の父親が私よりも年が若いことが発覚して愕然としましたが(笑)」
ーー今でも連絡をとりあったりするのですか?
「カカオトークで北朝鮮兵士4人組と私の5人のグループチャットを作り、連絡を取り合っています。食事をしようしようと言いながらみんな忙しくて延び延びになっていたのですが、近いうちに会う予定にしています」
ーー日本では北朝鮮の暮しぶりとその風景が話題になりました。村のロケ地はどこですか?
「韓国の西海岸のほうです。井戸を中心にした村のセットには広い敷地が必要でしたから、山の中腹あたりに作られたのですが、冬に撮影したこともあって、本当に寒くて。次のロケが村だと知らされると、スタッフみんな『えーっ、またあそこに行くの』と悲鳴をあげていました。あまりにも寒すぎて撮影が中断されたこともありましたから。市場はまた別の場所にセットが作られました」
2020.07.11(土)
文=菅野朋子
写真=Junwoo Cho