続く小麦粉の不足 パンを家で焼く人が急増中

Q5. 生活必需品で足りないものはありますか?

 ロックダウン前は除菌ジェルや除菌ティッシュが、ロックダウン直後はタマゴや肉、トイレットペーパーが品薄になって、手に入らない状態でした。

 いまも除菌ジェルは品切れになっているお店がけっこうありますが、そのほかは問題ありません。

 ただ、ここ数週間ずっとないのが小麦粉。強力粉も薄力粉もスーパーから姿を消しています。

 私もそうなんですが「にわかベイカー」が溢れているのでしょうね。一時期、パンが手に入らないという時期もあったので、余計に自分で焼く人が増えたのかと思います。

 うちの近所は、職人さんによるアーティザンベイカリーがあり、小分けにして販売してくれるので助かっていますが、オーガニック小麦を扱っている製粉所の通販サイトはパンク状態。

 粉に関してはかなりクレイジーな状況です。

 前述の近所のパン屋さんは、パンに関しては早々に3日前の予約販売となってひとり1斤まで、今は2斤までネット予約。ペイパルで前払いして、受け取りに行くというシステムになりました。

 このお店は、小麦粉の小分け販売だけではなく、トイレットペーパーやタマゴ、パスタなど、ほかで品薄のものを仕入れて売ってくれるようになり、地元にかなり貢献しています。

 ここと同様に現金を取り扱わず、完全キャッシュレスのお店が増えましたね。

 また、人手不足が顕在化していることも。

 私は趣味で以前から野菜作りをしているのですが、ネット通販を行う園芸店は突然の大量の注文をさばききれず、発送が大幅に遅延。オーダーした種が3〜4週間後に届くことも。

 ソーシャルディスタンスを守るために、大手の店はスタッフの数を減らしたため手が足りず、もともと家族だけで営業していたところは大量の注文にビックリ仰天、という感じのようです。

 その反面、ネット通販を持たない園芸店は営業できず、持っている草花は枯れ……という窮地に立たされているニュースを見ました。

 私に技術があったら、通販サイトをつくってあげるのに〜! 誰か助けてあげて~! と願うばかり……。

 もうひとつ、理髪店や美容室も休業中なのが困りもの。

 わが家はバリカンをAmazonで買いました。夫の頭に当てています。

 私自身は昨年、白髪染めをやめて、すでにグレーヘアで、カットもしたばかりなので特に問題はないのですが、友人で白髪染めをしている人たちは、頭頂部が白くなっていくのが「嫌だー!」と話していました。

 新聞の挟み込み冊子には、自分で上手にヘアカットするハウツー記事も掲載されていて、みんな必要としてるんだなーとしみじみ。

 これから日本がそういう方向にいくのなら、自分でヘアカットするノウハウがCREA WEBに掲載されたら、きっと喜ばれるのではー? と思います(笑)。 ※5月3日(日) CREA WEBで“自宅でヘアカット”の記事を公開予定です!

Q6. 外出自粛によるストレス、不安の解消法は?

 2011年の東日本大震災のときもそうでしたが、ニュースを見過ぎて不安になる、という人が多い気がします。

 また時間があるからといってSNSを見過ぎるのも、情報に振り回される原因になることがあるので、要注意だと思います。

 私も普段は見ないTwitterをついついぼんやりと眺め始めて時間を無駄に使ってしまう傾向にあるので、あえて見ないように心がけています。

 日本のラジオなどを聞いていると、やたらとオンライン飲み会を推奨しているように感じて、逆にそれをしないといけない、社会から外れている! みたいに感じる人が出るかもと……。

 というのもデジタルネイティブ世代によくある「FOMO (Fear of missing out、見逃すことへの不安)」な状態に陥る人もいるんじゃないかと危惧しています。ほどほどが一番ですよね。

 この時期は自分磨きとか自分育てのインプットの時期と割り切ること、誰かと繋がらなくちゃいけない、という強迫観念を捨てることが大事じゃないかなと、ふと思いました。

Q7. ウェブサイトやSNSの新たな活用法は?

 わが家には車がないので、日ごろからAmazonの定期おトク便でかさばる日用品を定期購買中。トイレットペーパー45巻を2カ月に一度届けてもらっていて、これが今回とても助かりました。

 ロックダウン開始のタイミングとわが家のストック状況が都合よく合っただけなのですが、おかげさまである程度、買い置きのある状況で過ごせています。

 Zoom飲み会も1、2回しました。LINEを持っているようなら、LINEのほうが互いにすぐアクセスできるので使いやすいかな、というのが個人の感想です。

 ちょうど先日、義理の弟が50歳の誕生日を迎えてパブでの誕生会を企画していたのですが、やむを得ずキャンセル。

 そこで明日、サウジアラビアに住む姪っ子の企画でファミリークイズ大会をすることに。Zoomで5カ所を繋いで開催します。

※筆者より後日「ファミリークイズは、サウジで教師をしている姪っ子が、なかなかいい問題を作ってくれて、楽しかったです。クイズ好きの夫のおかげで、我がチームは優勝しました(笑)。サウジの小学校でも、今はオンラインで教えているらしいです」と連絡あり。

 個人的には、オンラインでのただの飲み会は間が持たない感じがしますが、クイズ大会や読書会、朗読会とか、アクティビティ伴うのはオモシロイかも〜と思っています。

 Instagramでもライブ配信が増えて、興味深いものがあります。

 連載で書きましたが、シェフによる企画で、放映日時と用意する材料のアナウンスが事前にあり、シェフのデモを見ながら、自宅で一緒に料理をする、なんていうのも。興味津々です。

2020.04.28(火)
文=安田和代(KRess Europe)