雪降る街で海鮮丼を味わい
日本酒を試飲する
翌朝は早朝から動いた。まずは「ホテルソニア小樽」の朝食を取材&美味しくいただいてから、ホテル内の露天温泉風呂(後述)へ。
身支度を調えてタクシーで向かったのは「鱗友(りんゆう)朝市」。
前日に駅前の「小樽三角市場」で市場ごはんを逃したので、駅から少し離れた市場へと向かったのだ。
朝食の後にお風呂という順番にしたのは、実はお腹を空かせるためだ(笑)。
「鱗友朝市」は、「小樽三角市場」より2時間早い早朝4時からオープンしている海鮮市場。午後2時には閉店してしまう。
午前9時過ぎ、タクシーを降りて市場の中に入って驚いた。人がほとんどいないのだ! 聞くと早朝のピークが終わったとのこと。陳列板の半分以上が空いてしまっているお店もある。
鱗友朝市
所在地 北海道小樽市色内3-10-15
電話番号 0134-22-0257
その中の1軒「太田鮮魚店」で、ホタテを開いてもらった。
ほとんど生きているような鮮度のいいホタテをワサビ醤油でいただく。生臭さはまったくなく、やわらかくて甘い!
これを市場内の食堂に持ち込んで食べることもできるのだという。地方発送もしてくれる。
鱗友朝市内太田鮮魚店
電話番号 080-6091-6290
続いてその奥の練り物のお店が気になった。地元の方らしき皆さんが次々と買い物をしていたからだ。
店主の木村さんの曾祖父が90年程前に創業。ちょうど小樽が港町としてもっとも栄えていた時代だ
創業当時から変わらないのはヨーロ揚。ごぼうと人参が入っていて健康になると「養老の瀧」から名づけられたという。
小樽木村商店
電話番号 0134-33-0035
http://www.kimura-shop.com/
そして、市場内の突き当たりにある「食事処のんのん」で、本日2回目(笑)の朝食。
魚介類を使った定食やどんぶりを食べることができるが、小樽丼を食べることにした。
ホタテ、ウニ、イクラなどが載った豪華版だ。季節によって他の具もプラスされる。この日はカニも載っていた。
2回目の朝食なのでご飯を少なめにしてもらって、北海道の味覚を一気に完食。これぞ、北の海鮮!
食事処のんのん
電話番号 0134-24-0668
Instagram https://www.instagram.com/otaru.nonnon/
※2019年5月上旬より「鱗友食堂」に改名予定
小樽は、漁業だけでなく、日本酒やワイン、ビール造りも盛んだ。そのひとつ、「田中酒造」を訪ねた。
雪の中を歩いたのは風景を楽しみたかっただけでなく、ランチまでにお腹を空かせるため。そして、日本酒を試飲できると聞いたから(笑)。
「田中酒造」は昭和2年に造られた木造2階建てで、当時の姿のまま現在まで営業を続けている貴重な店舗。小樽市の「歴史的建造物」に指定されている。
店内は、古い看板や帳簿が展示されていたり、創業当時に使われていた事務所の机もそのまま残されていたりと、昭和初期にタイムスリップしたかのような雰囲気。
取材時はひなまつりシーズンとあって店内には年代物のひな人形が飾られていた。
3種類を試飲させていただいて2種類を選んだ。購入したお酒は宅配便で東京に送っていただくことにしたので重い瓶を持ち歩く必要はない。
約90年前の佇まいの見学と美味しいお酒の買い物を一度に楽しむことができる素敵なお店だった。
田中酒造 本店
所在地 北海道小樽市色内3-2-5
電話番号 0134-23-0390
http://tanakashuzo.com/
2019.03.21(木)
文・撮影=たかせ藍沙