毎月、21日になると「ああ今頃、京都の東寺では弘法市をやっているなぁ」などと思い浮かべる私。月の何番目の日曜日というわけではなく、平日だろうと、雨が降ろうと、その日がたとえ雪の日でも毎月21日に市が立つ。その潔さにより、すっかり私の頭の中に「21日は弘法さん」と刷り込まれているのです。
仕事などで運よく21日前後に京都を訪れることになったら、滞在を伸ばして、または少し前に京都に入り、弘法市に出かけます。と言っても、なにがなんでも戦利品を、という気合いはあまりなくて、目的はただブラブラするだけ。途中でいいものに巡り合えたら今日はラッキー。なかったらなかったでまたそれもよし……というのんびりしたものです。
到着するとまずは御影堂に行き、弘法大師様にご挨拶。ぶらっと一回りしたら、南大門を入ってすぐのお店で買っておいたおいなりさんを広げて腹ごしらえをします。ベンチで隣り合わせたおじさんやおばあちゃんと、「今日は暑いですねぇ」「午後からは雨が降るらしいですよ」なんて会話をしながらひと休み。そう、この日の天気予報は雷雨。ちょうど21日と週末が重なってさぞかし混んでいるのでは……と思って来たものの、どうやらみんな予報にしたがって外出をあきらめた様子で、市はのんびりした様子です。
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2012.09.28(金)