はじめまして! フリーライターの宗田洋子です。神戸で生まれ育った私が、関西の色々な街を歩き回っていて見つけた「今、食べてほしい!」とっておきのおやつをご紹介していきます。

大正時代の長屋を改装したお店。お庭もあります

 連載第1回目に何をご紹介しようかと迷いに迷いましたが、まずは「京都の新しいお干菓子」を。お店は、上京区にある「UCHU wagashi(うちゅう わがし)」。堀川今出川バス停から北西に徒歩5分位の所の町家です。最寄り駅は、市営地下鉄の今出川駅。駅からちょっと遠回りして、御所がある京都御苑をお散歩しつつ訪ねるのも楽しいですよ。

 京都の伝統のお干菓子というと、花や自然、生活の小物の形で季節を感じさせるものが多い。それはそれで、とても美しく愛らしく、赤い紅葉や黄色い稲穂で「ああ、秋だな」とか、羽子板や独楽で「お正月らしいな」とか、風情もあって楽しいものです。

 でも、気軽なほうじ茶や、中国茶、コーヒーや紅茶と楽しみたい時には、ちょっと違うものが欲しい。「今っぽいデザインがあったらいいな」と、以前から思っていたんです。

蝶のお皿に並べてみました。蝶の柄の蓋碗とともに

 それにぴったりなのが、「drawing」。1/4の円型をした6色のピースを並べて、桜や紫陽花の花に見立てたり、大小の魚を描いてみたり。自分でお茶菓子をデザインすることができます。これが楽しい! 写真は蝶の茶器とお皿に合わせて、蝶の形にして飛ばしてみたもの。自分ひとりだけのティータイムでも、こんなお菓子があれば、形を作る時間から、本当にゆったり癒されます。中国茶や紅茶にもぴったり。

「drawing」(1箱20個入り 630円)

 美しいだけでなく、すうっと溶けてしまう優しい口溶けや上品なお味も魅力。どんなお茶を合わせても、その美味しさを引き立ててくれます。

<次のページ> フルーツの落雁やかわいい動物の形のものも!

2012.09.16(日)