木の葉を揺らす風の音に耳をすまし、何もしない贅沢な時間を楽しむ。忙しない日常の疲れを癒しに、大自然の中の宿へ出かけてみませんか。ありのままの自然に囲まれたネイチャーホテルを、国内外から10軒ご紹介。

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上品で優美な趣のある客室

[長野県]
◆上高地帝国ホテル

重厚な丸太を使用した風情ある建築。

 1933年に誕生した日本初の本格的山岳リゾート。赤い三角の屋根と丸太小屋風の外観は、辺りの自然に調和しつつも風情ある独特な存在感を放ち、多くの人々を魅了してきた。

ホテルのシンボル、マントルピースのあるロビー。食後のコーヒーなどもここで楽しめる。

 穂高連峰や梓川など、季節ごとに表情を変える景色に加え、行き届いた接客に自然と心がほどけていく。

山小屋の雰囲気を醸す「バー ホルン」では、数々のオリジナルカクテルを提供。

 帝国ホテル伝統の仏料理から上高地独自のオリジナルメニュー、懐石料理など、信州の素材を使った料理を味わうのも至福の時間。

屋根の傾斜をそのまま天井に活かした山小屋風の客室から、北アルプスの雄大な景色を堪能できるベランダ付きの客室まで、さまざまなタイプを備える。

 徒歩圏内には芥川龍之介の小説の舞台となった河童橋もあるので散策してみては。

標高1500m、自然豊かな上高地を肌で感じながら、心ゆくまでゆったりと癒されたい。

上高地帝国ホテル
所在地 長野県松本市安曇上高地 
電話番号 0263-95-2001
チェックイン/アウト IN 14:00/OUT 11:00 
1室2名料金(1名あたり) 1泊2食付 39,000円~
客室数 74室 
交通 松本電鉄新島々駅より松本電鉄バスで約1時間15分
※冬季は休業。2018年の営業は4月26日~11月9日まで
https://www.imperialhotel.co.jp/j/kamikochi/

ありのままの自然に囲まれた奇跡の宿
ネイチャーホテル10選

2018.05.09(水)
Text=Mayumi Amano

CREA 2018年6月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

アウトドアのいいもの150。

CREA 2018年6月号

OUTDOOR, BEST OF BEST 150
アウトドアのいいもの150。

定価780円

「この特集に、もっと早くに出会いたかった!」。一冊を作り終えた現在の心境です。目の前の6月号には、「自分で作った雑誌に、かつてこれほど付箋をつけたことがあったかな」と驚くほどの量の付箋が……。もう、欲しいものばかり。〈アウトドアのいいもの〉が教えてくれた、「徹底的に機能性を考えるとデザイン的にも洗練される」という発見。今年いちばんワクワクしました。