化粧品はもう要らない、なんてウソ
見えてきた化粧品の“絶対未来”
10年ほど前、プチ整形という言葉が生まれた時、化粧品はその未来を危ぶまれた。いつか化粧品など要らなくなる時代が来るのではないか? このまま美容医療が身近なものになったら、化粧品などひとたまりもないのではないかと。実際、レーザーでシミを取った人が、今までコツコツ続けてきた美白のお手入れって一体何だったのかと思っても、不思議ではないからだ。
しかしその後、また事情が変わった。エスカレートしていく美容医療への依存が、不自然な若さを作ってしまう現実が見えてきたから。不自然さに対し世間は実に敏感で、人間関係にも弊害をもたらしかねない。いくら若返っても、対人関係に支障をきたすのでは全く意味がない。キレイになって孤独になるのでは本末転倒。
そこでまた、化粧品の役割が問われることになるが、どこまでも自然な若返りは永遠に化粧品のテーマ。それに加えて、化粧品はいかに幸せな人を作れるかというところに新しいテーマを見出しているのだ。
例えば今スキンケアのビジュアル化が進んでいて、ランコムの新しい化粧水とジェルマスクには、あでやかなバラの香りに加え、本物の花びらが散りばめられ、それだけでも女は幸せ。お手入れのたびに気持ちが上がる新しい日々を提供してくれるのだ。
またコスメデコルテAQの新シリーズは、化粧品によって曖昧ではないリラクゼーションを行う未来を見せてくれた。五感美容が、いよいよリアルな形を持ってくるわけで、これも未来の扉を開け放つこと。香りや感触で肌を美しくするというメンタルな効果は、これまでどこか半信半疑だったはずだが、AQはここに切り込み、肌の中でリラックス状態を作る因子を発見、それを直接増やしていく化粧品を作ったのだ。
だからこれを使うたびに、感動して、大泣きしてストレス物質を体外に排出するような、明快なリラックス状態をもたらし、それによりダイレクトに肌が輝く仕組みを作ってくれたのだ。肌だけでなく心まで幸せにするエイジングケアによって化粧品が幸せをくれるなら、今度はそれで得られた幸せ顔で周りの人を幸せにする……そんな化粧品の幸せスパイラルが始まるということ?
2017.10.26(木)
文=齋藤 薫
撮影=釜谷洋史