すぐ周りにも有害物質が山ほど
だから完全なる守りの時代!
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今、プロテクターが面白い。面白いと言ってもその裏側には、肌を脅かす外敵が山ほどあるという現実が立ちはだかっていることを、それは意味している。肌を取り囲む危険物の増殖が、いよいよ深刻な状態になっているということを。だからこれからの最大のテーマは、良いものを与えるより前に“全方位プロテクト”となるのかもしれない。
正直今まで、UVケア以外に対してはプロテクトするという発想がなかった。守りなんて二の次三の次。紫外線以外の敵など、大した害にはならないと、甘く見ていたはずなのだ。でも近頃、各方面から“やばい話”がたくさん聞こえてきている。例えば、みんながよく知るところのPM2.5、黄砂。
それが日本でも偏西風で届いているかもしれない地域で、肌荒れが急増しているという報告がある。100%その影響かどうかは未だ不明だけれども、PM2.5には強い毒性があると言われ、その可能性は非常に高い。ましてやPM2.5には、ヒ素など様々な有害物質がくっつきやすいという説もあり、もう全く人ごとではなくなってきているのだ。
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皮膚科医の津田攝子先生は、この事実にすぐに対応、こうした外敵による影響を“隠れ炎症”として位置づけて、強力なバリアバームを作ってくれた。ちなみにこの“隠れ炎症”に陥っている人はなんと女性の9割近くという噂も。
こうした守りの力でNo.1の先進性を誇るのは、やっぱり何といってもランコムのエクスペール。遠赤外線、スマホやPCの光からも肌を守るプロテクション効果を、いち早く搭載したのもここ。
ともかく毎年のように新しい敵と戦う新しいバリア力を備え、もう進化が止まらない感じ。今年も大気汚染の微粒子との戦いを宣言しているが、ここのUV製品が進化する限り、私たちの肌の敵が増え続けているということ。
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この春リニューアルしたスリーのUVケアも、思いがけないところまで広がっている“環境ストレッサー”に対する全面的なプロテクト宣言をした。花粉などのアレルゲンや飛散物質、スマホ、PCの光などなど。有形無形に守らなければいけないものが一気に増えていることを意味している。
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つけたまま眠れるほど肌に優しいミネラルファンデの第一人者オンリーミネラルも、この守りケア傾向にいち早く対処。一見華やかに見える人気のマーブルフェイスパウダーも、クレンジング不要なのに加えて、守る力は最大級。このたたずまいで紫外線はもちろん大気汚染に対しての守りも最大限のレベルを記録している。自分の身の回り、家の中にも、ベッドにも、良からぬ物質がいることを考えると、こうした守りのおしろいは、むしろつけたほうが安心、そういう時代がやってきたのだ。
2017.05.27(土)
文=齋藤 薫
撮影=吉澤康夫
CREA 2017年6月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。