【次に流行るもう一曲】
グリーンボーイズ「グリーンボーイズ」

菅田将暉らがGReeeeNの名曲をカバー

伊藤 2曲目はグリーンボーイズのデビューシングル「グリーンボーイズ」。GReeeeNのヒット曲「キセキ」の誕生にまつわる物語、映画『キセキ -あの日のソビト-』の劇中でGReeeeNを演じる菅田将暉をはじめとする4人の若手俳優がCDデビュー。

山口 すごく反則的な企画ですね(笑)。人気俳優が役柄でGReeeeNの名曲を歌うなんて。それは聴いてみたい。

伊藤 そう、反則的なんですよ(笑)。だけどルールブックには反則とは書かれていない。だから、こんな無茶ができるところに遊び心を感じます。収録曲は「声」「道」「キセキ」とどれもGReeeeNを代表するヒット曲ばかり。ヒット曲から覆面アーティストとして話題になったグループを、今度は映画で掘り下げて、またCDを出すという流れが面白い。

山口 こういうメディアミックスはこれからの音楽プロデュースでは重要だと思いますよ。

伊藤 そう。この企画を聞いてGReeeeNのプロデューサーで友人のJINにすぐにメッセしました。もちろん彼は企画の中心にいるので、この企画に力を入れているのは伝わってきたし、世の反応を楽しみにしていましたね。

山口 JIN君は仕掛け人としても優秀なプロデューサーですよね。

伊藤 はい。それに、こうやって“良い音楽”が広く長く聴かれるような動きはいいですよ。

山口 Jポップも歴史が続いて、名曲のストックが多くなっています。また、YouTubeやストリーミングサービスですぐに聴ける環境があります。カバーはこれまで以上に広まっていくでしょうね。リスペクトした上で、新しいクリエイティブが加味されたようなカバーが増えていくことを期待したいです。

グリーンボーイズ「グリーンボーイズ」
エピックレコードジャパン 2017年1月24日発売
初回生産限定盤[CD+DVD]1,800円、通常盤(初回仕様限定盤)[CD]1,300円(税抜)
■グリーンボーイズは、2017年1月28日より全国公開となる映画『キセキ -あの日のソビト-』の劇中でGReeeeNを演じる菅田将暉、横浜流星、成田凌、杉野遥亮によって結成されたヴォーカルグループ。1月7日には、さいたまスーパーアリーナで行われた本家GReeeeNのライブでオープニングアクトを務めた。
■「声」「道」「キセキ」作詞・作曲/GReeeeN 編曲/春日俊亮(Diosta inc.)
http://green-boys.net/

【動画サイト】
「声」

https://www.youtube.com/watch?v=XyOETZna7cQ

山口哲一 (やまぐち のりかず)
(株)バグ・コーポレーション代表取締役、コンテンツビジネス・エバンジェリスト、音楽プロデューサー。「デジタルコンテンツ白書」(経済産業省監修)編集委員。経済産業省「コンテンツ産業長期ビジョン検討委員会」委員。国際基督教大(ICU)高校卒。早稲田大学在学中から音楽のプロデュースに関わり、中退。1989年、バグ・コーポレーションを設立。音楽プロデューサーとしてSION、村上“ポンタ”秀一のマネージメントや、東京エスムジカ、ピストルバルブ、Sweet Vacationなどの個性的なアーティストをプロデュースする一方、音楽ビジネスとITに関する実践的な研究を行っている。プロデュースのテーマは、新しいテクノロジーの活用、グローバル展開、異業種コラボレーション。2011年頃から著作活動を始め、国内外の音楽ビジネス状況の知見を活かし、音楽(コンテンツ)とITに関する提言を続けている。エンタメ系スタートアップを対象としたアワード「START ME UP AWARDS」をオーガナイズし、プロ作曲家育成「山口ゼミ」や「ニューミドルマン養成講座」を主宰するなど、次世代の育成にも精力的に取り組む、異業種横断型のプロデューサー。近著に『新時代ミュージックビジネス最終講義』(リットーミュージック)、『10人に小さな発見を与えれば、1000万人が動き出す。』(ローソンHMV)、『最先端の作曲法 コーライティングの教科書』(リットーミュージック・伊藤涼との共著)、『とびきり愛される女性になる。 恋愛ソングから学ぶ魔法のフレーズ』(ローソンHMV・伊藤涼との共著/「ラブソングラボ」名義)、『DAWで曲を作る時にプロが実際に行なっていること』(リットーミュージック)、『世界を変える80年代生まれの起業家 起業という選択』(スペースシャワーブックス)、『プロ直伝! 職業作曲家への道』(リットーミュージック)などがある。
Twitter https://twitter.com/yamabug
BLOG http://yamabug.blogspot.jp/
詳細プロフィール http://yamabug.blogspot.jp/2010/05/profile.html

伊藤涼 (いとう りょう)
音楽プロデューサー、ソングライター。「青春アミーゴ」などのミリオンセラーをプロデュース、後にフリーランスに。ソングライターとして、乃木坂46「走れ!Bicycle」、AKB48「ここにいたこと」などの作品がある。作詞アナリスト、フードミュージックプロデューサーとしても活躍。論理的で明晰な分析力に注目。著書に『作詞力 ウケル・イケテル・カシカケル』(リットーミュージック)、山口哲一との共著に『最先端の作曲法 コーライティングの教科書』(リットーミュージック)がある。
マゴノダイマデ・プロダクション http://www.mago-dai.com/
ブログ「伊藤涼の音楽」 http://ameblo.jp/magodai/
伊藤涼が主宰する作詞研究室「リリック・ラボ」 
https://www.facebook.com/lyric.laboratory/
L.A↔TOKYO の音楽を繋ぐクリエイターチーム「LATKO」 
http://latkojp.com/

Column

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2017.01.14(土)
文=山口哲一、伊藤涼