ボートクルーズでプチ観光へ!

旅のお土産は、庶民派ショッピングモールの「イブン・バトゥータ・モール」で購入。

 スパの後は、しばし、プールでのんびり。

 夕方、日差しが和らいできた頃、ロングテールボートのクルーズに参加してみた。ホテルの目の前にあるビーチを出発して、島の付け根にあるドバイマリーナまでを往復するという、人工島に位置するホテルならではのプログラムだ。

 ドバイマリーナは、一面の砂漠だった地に、ペルシア湾から海水を引いて作った人工の街。ドバイの開発の勢いと大胆さを象徴するような場所だ。

ホテルの目の前にあるビーチからドバイマリーナまでクルーズ。海辺にあるのは、ユニークな形の高層ビルやゴージャスなマンション群。途中、たくさんのクルーズ船とすれ違った。

 ドバイマリーナからそのままクルーズでホテルに戻ることもできるが、ここで下船。メトロを使って、スーク(市場)へぶらっと行ってみることにした。

 金を売るゴールドスーク、スパイス専門店が並ぶスパイススークは、人でいっぱい。観光地だからか客引きはしつこいが、これもドバイの一風景なのだろう。

左:夕涼みしている人も多いゴールドスーク。眩しいほど金を眺めたのは生まれて初めて。
右:スパイシーな香りが漂うスパイススーク。

 スパイススークの前を流れる川をアブラと呼ばれる小船で渡ると、そこには布地を売るテキスタイルスークがある。アブラの乗船料は1ディルハム(約32円)。夜風に吹かれながらの、約3分間のミニクルーズだ。

 テキスタイルスークはますます客引きが激しかったが、路地裏に入るとサモサのスタンドなどもあって、ローカル気分もそれなりに楽しめる。

左:アブラで対岸のテキスタイルスークへ。
右:テキスタイルスークでサモサを売っていたインド人のおにいさん。ドバイの人口の70%は働きに来ているインド人。「ドバイは世界で最も美しいインド人の街」とも言われているのだとか。

 スークは賑やかで雰囲気は楽しめるのだけれど、とくに欲しいものは見当たらず、お土産は「イブン・バトゥータ・モール」で購入することに。

 ここは、ペルシアやチュニジア、インド、アンダルシアなど6つの地域をテーマにした内装がユニークなショッピングモール。館内は派手なのだが、その煌びやかな雰囲気とは裏腹に、販売しているものは庶民的だ。ここで名物のドライなつめやしを購入。

スークより人も少なくて歩きやすかった「イブン・バトゥータ・モール」。内装を見ているだけでも楽しい。ホテルからはタクシーで20分ほど。

 翌日は夕方までのんびりとホテルで過ごして、帰国の途に。ドバイに滞在したのはたった2日間だったけれど、慌しさを感じることもなく、存分にリフレッシュすることができた。時間がないからと、マイレージ旅行を諦めなくて本当によかったと思う。

芹澤和美 (せりざわ かずみ)
アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオ ノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.serizawa.cn

Column

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2016.12.24(土)
文・撮影=芹澤和美