長年連れ添った夫婦による「招福豆まき」

良縁祈願にご利益があるという「須賀神社」

 素戔嗚尊(すさのおのみこと)と櫛稲田比賣命(くしいなだひめのみこと)をお祀りしている「須賀神社」。

 日本書紀などで有名な「八岐大蛇(やまたのおろち)退治」がきっかけとなり、2神が結ばれ、子宝に恵まれたことから、良縁にご利益があると言われています。

「昔ながらの優美な懸想文売りの風習とともに、人を想う心も伝えていきたい」と宮司の佐司郡壷(さしともかず)さん。いろいろな神社で行われている節分の「福豆まき」は、年男年女が行うことが多いのですが、須賀神社では、夫婦が翁(おきな)と媼(おうな)の姿に扮して、豆をまきます。

翁(おきな)と媼(おうな)姿で行われる「招福豆まき」。毎年2月2日15:00~、境内にて

 良縁で結ばれた夫婦が年月を重ねて末永く健康で過ごせますようにという願いが込められているところも素敵ですね。節分に厄を祓って、新たな縁を結ぶ、そんなお参りを楽しんでみてください。

須賀神社
住所 京都市左京区聖護院円頓美町1
電話番号 075-771-1178
懸想文は、2月3日(金)までに現金を添えて神社に申し込めば、郵送も可能。送料込みで1200円。

【京都の節分祭】
「吉田神社の節分祭」
2月3日の節分前後に行われる節分祭。2日夜は、平安朝の時代から伝わる「追儺式(ついなしき)」が行われます。2、3日は約800店もの露店が立ち並び、夜も多くの参拝客で賑わいます。
期間  2月2日(木)~4日(土)
URL www5.ocn.ne.jp/~yosida

「平安神宮の節分行事」
平安朝の祓行事として行われていた「大儺之儀(だいなのぎ)」をはじめ、大蔵流の奉納狂言、豆撒き行事、福豆撒き、大火焚神事なども行われます。
期間 2月3日(金)
URL www.heianjingu.or.jp/02/0201.html

【京都の花にちなんだ祭り】

梅の名所である北野天満宮

「北野天満宮の梅花祭」
咲きほころぶ梅の花を愛でながら、梅花祭神事が行われます。約1500本もの梅が美しい「梅苑」は、例年2月上旬~3月下旬公開予定。※公開日は梅の開花によって異なるので、問い合わせを。
期間 2月25日(土)
URL kitanotenmangu.or.jp

Column

五感を磨く京都歳時記

山紫水明の豊かな自然と伝統文化が息づく京都から、
五感を研ぎ澄ます四季折々の風景を中野弘子さんがお届けします。

2012.01.29(日)