食の記録写真のコツ その1
「置き方・並べ方で仕上がりが断然変わる!」

左:同じものを二つ並べて、遠近感をつける。@Art Café Hemingway
右:お皿を少し切って、平坦なクレープに、カフェにあった本をアクセントとして添える。@Art Café Hemingway

 カウアイ島にはまだまだ古き良きハワイアンスタイルのダイナーや若い人たちが始めたオシャレなカフェがたくさんあり、店ごとに特徴があるから食に飽きることがない。

 「どうせ、アメリカ料理でしょ~」と侮ることなかれ! ハンバーガーにフレンチフライ、パンケーキにスパム握りなど、それぞれ店ごとに味付けが違って奥が深いのである。

 まず自分が注文した料理が来たら、テーブル上での並べ方が大事。並べ方はその人のセンスがとても良く出る。ああでもないこうでもないと悩んでいると、せっかくの料理が冷めてしまったり、溶けてしまったりするので素早く決める。

 以下、並べ方の秘訣を箇条書きで。

左:潔く左右のお皿部分を切り、ソースのつや感を出すため逆光で。@Gaylord's Restaurant & Lounge
右:お皿の右側部分を切り、右上から左下に流れるソースの動きをポイントにする。@Gaylord's Restaurant & Lounge

●秘訣1
 お皿全体を撮ろうとせず、その料理のポイントを見極め、潔く構図の中からお皿を切ること。簡単にいうと近づいて撮る。いわばマクロ撮影。マクロ撮影はコンパクトカメラではチューリップマークのボタンを押して設定し、一眼レフカメラではマクロレンズを用意しておくと便利である。背景に友達の手や余計なものが入り、「う~、邪魔だなあ~」と思ったら、料理自体に近づくこと。

●秘訣2
 撮りたいもの、撮りたい部分を手前に持ってくること。

●秘訣3
 ストレートに置くか、思いっきりランダムに置くかの二者択一。中途半端が一番いけない。

左:何気なく置かれたものを直さずにそのまま撮る場合は自らが動いてカメラアングルを探す。@Art Café Hemingway
右:背の高い食べ物はカメラアングルを低くすると迫力が出る。@Kukui's On Kalapaki Beach

2016.08.21(日)
文・撮影=山口規子