ナポレオン生誕地のアジャクシオはワインの銘醸地

左:ナポレオンの生家「メゾン・ボナパルト」は、街の中心にありアクセスしやすい。
右:メゾン・ボナパルトの前の通りにはのんびりとした空気が流れていた。

 コルシカ島では、紀元前6世紀頃にギリシャからやって来たフォカイア人によってブドウ栽培が行われ、その後ワイン造りが始まりました。フランスでもっとも古いワイン産地と言われています。島内にはいくつかワイン産地がありますが、なかでも島中央部の西海岸にあるアジャクシオは日照時間が長く、ブドウ栽培に適しています。

ワインの宣伝に登場するナポレオン。

 そしてもうひとつ、この地を有名にしているのは、1769年、かのフランス皇帝ナポレオン・ボナパルトが生を受けたところだということ。ボナパルト家は、そう裕福ではなかったため、農業が大事な収入源でした。麦、オリーブ、ブドウを育てていて、ワインを造っていたこともあるそうです。

 ワイナリー巡りの前に、市内のナポレオンゆかりの観光スポットを訪れるのもおすすめです。生家、洗礼を受けた大聖堂、美術愛好家が所有していた絵画を愉しめるフェッシュ美術館などが、歩いて回ることができる範囲にあります。

 ナポレオンに想いを馳せたあとは、いよいよアジャクシオのワイナリーを巡りましょう。

2016.08.06(土)
文・撮影=須藤みほこ