一陽来復、1年のうちでいちばん昼が短い「冬至」も過ぎ、いよいよ新しい年へ向けてのカウントダウン。それなのに、なぜか湧き上がるイライラや不安感……。今年最後のメンテ術は、そんな感情の波のコントロール法。但し、本当の更年期には、中医師のカウンセリングと処方箋、が必須です。

揺れる感情も、冬の風物詩!?

 仕事納め、大掃除、新年の準備……やらなければならないことはいろいろあるのに、何気ないことでイライラしたり、突然不安に苛まれたり、つい人に当たってしまったり。こんな不穏な心の状況に「もしかして私、若年性更年期!?」なんて不安を抱く人もいるかもしれません。

 でもご安心を。漢方的にはこんな心の乱れも、ひとつのウインターシグナルとして存在します。それも、冬の到来とともに起こる「腎気」の不足のせいなのです。

心のオーバーヒートにご用心!

 ここでまず、五行説による五臓の相互関係を描いた左の図をいま一度チェックして。今回、見て欲しいのは、五角形の内側にある矢印が描く星型の関係図です。これを漢方では“相克”の関係といいます。

 今回のケースに当てはめると、本来なら腎の滋潤作用が心の過熱を防いでクールダウンさせる役割を担っているのに、「腎」が弱る冬の季節のせいで、心のバランスが崩れてしまった、というわけ……。

 また「腎は脳に通じる」というのも漢方の教え。脳は心に属する臓器でもあるので、心の揺らぎにも深く関わってくるのです。近頃ツライ……。そんなあなたは早速対策を。

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2011.12.23(金)