星のや流「市中の山居」を極める各階1室だけの客室「菊」

寝台。最新の布団とマット、絹の肌触りをもつ綿シーツが、究極の寝ごこちをもたらす。

 館内で最も広い客室となる「菊」。各階の奥に位置する角部屋で、部屋扉の前に引き戸を構えた特別仕立て。旅館の趣に満ちて、離れのようでもあり、星のや東京が目指す「市中の山居」を深く印象づける客室だ。

「菊」ではエリア別の空調が可能。

 客室は開放的なワンフロア。大きなデイベッドを置くリビング・エリア、ダイニングに続き、3組の布団を並べることができる寝台、ウォーキング・クロゼットなどが連なる。

 バスルームも湯治場気分を誘う、ゆったりとしたレイアウトになっている。広い洗い場と並ぶバスタブは深く、シャワーも設置。洗面台の前には、湯上がりにリラックスできるデイベッドも用意する。

2つの洗面台を備えるバスルーム。窓から差し込む自然光で、メイクのチェックもできる。
檜の湯桶も芳しいバスルーム。窓辺のスクリーンを上げると、首都の街並みが。

 障子を透かす日射しの移ろいや、旅館をイメージしたという照明デザインも気持ちを和らげる。日本の寛ぎに酔いしれてみたい。

左:タオルは上質の今治製。ふんわりと軽やかで、肌触り良く仕上げている。
右:バスアメニティは日本の自然派スキンケアブランド「リーリオ」を採用。※写真はイメージ

2016.07.20(水)
文=上保雅美
撮影=佐藤亘