井上シェフお手製の銅鍋で仕上げる「山菜鍋」。 のどかな窓越しの光景。田植えを終えたばかりの田んぼにはサギの姿も。 猪、鹿、熊の肉をミンチにしてアメリカンドッグのように仕立てた定番の「ジビエドッグ」に、猪のリエットを詰めた「タルト」、季節の香りと賞味したい「ネマガリダケ」。3品のアミューズはソファー席にて。 たらの芽の兄弟分、山菜のコシアブラと猪のリエットを合わせた「タルト」。 かわいい山菜のイラストと照らし合わせながら、「これはどれかな?」と探しながら食べ進める楽しさも提供。 目にも麗しいスペシャリテの「ボタンエビ ブイヤベース仕立て」。魚介のスープに欠かせないニンニク風味のマヨネーズ、ルイユを添えて。 春のガレットはペーパーに包まれて提供。 定番となっている魚沼産蕎麦粉のガレット。春の主役は「曽我農園」の朝採り越冬アスパラガス。 ガレットはそのまま手で巻いて口に運び、がぶりといただきます。 自家菜園は花盛り。ナスタチウムやルッコラの花々はガレットにも活用。 5品目の「山菜と真鯛のヴァプール」。コシヒカリを使った米のパフが食感のアクセントに。 モリーユ茸として知られる春のキノコ、アミガサ茸も近隣の山で収穫。 ラビオリのペアリングは、玄米珈琲と発酵させたパイナップルの果汁を合わせた「玄米珈琲・パイナップル」で後味すっきり。 美しく渦を巻くコゴミ、ウルイ、アサツキ、フキノトウなど、さまざまな山菜が盛り込まれた「山菜と真鯛のヴァプール」。 手づくりの石窯で小鴨を丸ごとロースト。 6品目の「小鴨のロースト」。山うどのバターソテーを添えて。 鴨のローストに仕上げのソースをかける井上シェフ。 「山菜鍋」の支度をする井上シェフ。 「山菜鍋」でいただく猪肉と熊肉は、しゃぶしゃぶに適した厚みにスライス。 「山菜鍋」は、いつもは厨房で作業する井上シェフ自らカウンターに立ち、手際よく仕上げます。 「山菜鍋」のペアリングには、シャルドネのようなニュアンスの「ダージリンファーストフラッシュ・柚」を。 山菜の種類を変えたら熊肉を銅鍋にくぐらせます。 前日、捕獲されたばかりの月の輪熊のバラ肉(10キロほど)。 しゃぶしゃぶするとくるくると縮まる熊肉は、清らかで澄んだ味。 鍋の締めは、阿賀野市「五頭山麓ひよころ鶏園」の放し飼いで育てた卵を溶いてスープに投入。 ジビエと山菜の旨みマックスのスープに、卵と地元のコシヒカリを混ぜてリゾットに。 仕上げに自家菜園で咲いたアサツキの花をパラリ。 食後のデザート「熊アイス」は、「越後姫」というブランドいちごに地元のビーツを合わせた赤いソースとグリーンの榧(カヤ)の葉のオイルでいただきます。 2品目のデザート「リオレ」には、春めく桜色の「甘酒」を合わせて。 搾ったザクロを自家製の甘酒にプラス。フルーティさの中に少しだけベリーのテイストも。 秋に種を蒔いて越冬させたにんにくや豆類は春に収穫。その土でトマトや伝統野菜のかぐら南蛮といった夏野菜を育てるそう。 自家菜園では、白い花が満開のエルダーフラワーものびのび。 こんもりと茂ったフェンネルの前で。「フェンネルやミントなどのハーブ類は、栄養がよいのか放っておいても元気ですね(笑)」