シェイクスピアは難解? 疾走感ある舞台でその常識を覆す

――シェイクスピア作品にはやはり難しそうなイメージがありますし、舞台鑑賞に慣れていない人には少しハードルが高いでしょうか?

 森さんが演出するシェイクスピア作品の見どころの一つが、疾走感です。通常、4時間くらいかけて上演するところを2時間半くらいにギュッと凝縮してお届けしますので、「意外とあっという間だったね」、「面白かったね」と言っていただけるのではないかと思っていますし、そう言っていただけるように我々も頑張って稽古をしています。

 舞台は初めてという方にも、シェイクスピアに苦手意識がある方にも、ぜひ足を運んでいただきたいです。

――今回は、シリーズ三作目で初の悪役が主人公ですが、前二作とは役づくりに違いがありますか?

 役を掘り下げていくという意味では、いつもと同じです。ただ、リチャード三世の思いの後ろ側にある、本来は隠しておきたい黒い感情にフォーカスして、それを演劇として解放していく作業は、もしかしたら、役作りとしてはいちばん楽しいかもしれないです。

 見事なまでに罵詈雑言のオンパレードで、セリフの言葉に自分が傷ついて疲れてしまうところもありますが、他人と自分を比べて足りないものに悩んだり、己の不遇を呪ったり、日常生活では隠しておきたいところを演劇というフィルターがかかることで放出できるのは、ある種の快感だと思っています。

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