60歳で満を持しての再スタート

 20種類以上の焼き菓子と8種類余りのクッキーを一人で作っているのは、店主・雑部博祥さん。長年、お菓子作りをしてきたベテランパティシエです。

 雑部さんは、1995年、西宮・苦楽園にパティスリー「ポワソンダブリル」をオープン。

 開業後すぐに阪神・淡路大震災があったにもかかわらず、周辺地域の復興と共に、店は大人気になりました。パリブレストやシブースト、マカロン、ファーブルトンなど、当時、まだ珍しかった様々なフランス菓子が並んでいて、お店はいつも大賑わい。

 そんなお店を2011年に閉店してから10年以上、雑部さんは職を転々としたそう。60歳を前に、板宿で偶然通りかかった物件を見て「ここで、もう一度お菓子屋をやろう」と決意したと言います。8坪の小さな焼き菓子専門店『Star焼菓子研究所』。雑部さん、60歳の再スタートでした。

 「各国の伝統的な焼き菓子をきちんと紹介したい」。フランスだけでなく、イギリスの「ビクトリアケーキ」、オーストラリアの「レミントン」、アメリカの「ブラウニー」……。雑部さんは、正しい製法で、日本人の口に合うように独自のアレンジを加えて、ていねいに手作りしています。そして、価格はうんと手頃に設定。「安くて、分かりやすいお菓子。この地域のおばあちゃんや小さな子どもさんにも買って食べてほしい。どれも僕自身の好みの味です」とにっこり。

 最後に、クッキーをご紹介しておきましょう。

 棚には常時8種類ほどが並んでいます。

 人気があるのは、「ビエノワ」と「ヒマワリクッキー」。薄くて軽やかな「ビエノワ」は、ココアのほろ苦さと程良い塩気。上質な味わいです。「ヒマワリクッキー」は、卵とバターの優しい風味。どちらもコーヒーや紅茶と、ゆっくり味わいたいクッキーです。

「大切にしているのは、食感と香り。生地の食感にもこだわっている。食べた人が、皆、笑顔になれるように!」。

 どの焼き菓子もクッキーも、初めて食べてもなんだか懐かしい味。笑顔あふれるおやつ時間にぴったりです。

Star焼菓子研究所

所在地 兵庫県神戸市須磨区大田町3-4-22 1F
電話番号 078-771-1567
営業時間 11:00~19:30(売り切れ次第閉店)
定休日 火・水曜
Instagram @staryakigashikenkyushiyo