西原理恵子さんの『いけちゃんとぼく』を実家から東京に
――お気に入りの、繰り返し読んだ本は何でしょう?
いくつかありますが、西原理恵子さんの『いけちゃんとぼく』(角川書店)という絵本は、実家にあって、幼い頃から読んでいました。大人になってから実家に帰った時に読み返して、失ってはいけない「優しさ」があるなと思って、東京に持ってきてしまいました(笑)。今も家で大事にしている本です。
――不思議な存在の「いけちゃん」が、少年の「ぼく」に寄り添い見守るような物語ですね。
大人になってよりわかるというか、すごく温かい気持ちになれる絵本です。
――同じ本も、年齢を重ねてから読み返すと気づけることがありますよね。
そうですね。私も作品に臨む時、そういう出合いを増やせたらいいなと思いながらやっています。
――主演作も多く、責任やプレッシャーもあると思いますが、そんな中、ポジティブにいられる秘訣はありますか?
やっぱり体が資本なのかなと思います。ご飯をちゃんと食べて、日差しを浴びて、ちゃんと睡眠をとるということをしていると、頑張れる気がしていて。
あと、あまり「頑張らなきゃ」と思いすぎないようにはしています。10代の頃は、がむしゃらにやっていないと、仕事をしている証明にならないと思い込んでいたりもしましたが、まずは自分を大切にすることも大事だなと思うようになりました。
――考えが変わるきっかけがあったのですか?
作品との出合いや、監督やキャストの方々、マネージメントなど、いろいろな人と話す中で気づきました。長くこの仕事を続けようと思ったら、無理をしすぎてはいけないと20歳ぐらいの時に気づいたんです。頑張ることは楽しいので、ついやってしまいますが、時には自分のキャパを超えてしまうような現場もあります。
楽しみながら長く続けるためには、やりすぎないように心がけるのも大事かなと。好きなものを食べて、時々お茶をして、ちゃんと眠るみたいなことができれば、バランスを保てるのかなと思います。私の仕事は一人でやっているわけではないですし、ちゃんと周りを見て、感謝を忘れないことも大切にしたいなと思っています。
――6月の舞台『レディエント・バーミン Radiant Vermin』は10年ぶりの上演。不寛容な社会に対して、さまざまな思いもあって、演出の白井晃さんは再演を決められたのかなと想像しました。
白井さんは本当に舞台への思いが強い方だと思いました。前回『ジャンヌ・ダルク』でご一緒した時も、舞台を作りながら、ご自身のとても大切にしているものを私たちに分け与えてくださっているような感じがして。今回も、白井さんの思い、バトンをちゃんと受け継いで、自分のできることは頑張らないと、と思っています。
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清原果耶(きよはら・かや)
2002年生まれ、大阪府出身。15年連続テレビドラマ『あさが来た』(NHK)で俳優デビュー。映画『護られなかったものたちへ』で、第45回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、『碁盤斬り』で第48回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。21年の連続テレビ小説『おかえりモネ』(NHK)でヒロインを演じた。最近の主な出演作に映画『1秒先の彼』(23年)、『青春18×2 君へと続く道』(25年)、『碁盤斬り』(25年)、『片想い世界』(25年)、ドラマ『初恋DOGs』(TBS 25年)など。23年に初舞台『ジャンヌ・ダルク』に主演し、第31回讀賣演劇大賞優秀女優賞・杉村春子賞を受賞した。
『レディエント・バーミン Radiant Vermin』
作:フィリップ・リドリー
翻訳:小宮山智津子
演出:白井晃
出演:清原果耶、井之脇海、池津祥子
日程:2026年6月8日(月)~7月5日(日)
会場:シアタートラム
公式HP:https://setagaya-pt.jp/stage/31083/
※兵庫、宮崎、新潟、愛知公演あり
衣装クレジット
ブラウス 39,600円/RUMCHE(contact@rumche.com)
スカート 20,350円/IMMEZ(http://immez.official.ec/)
靴 18,920円/A de Vivre(RANDA 06-6451-1248)
