これからも手放すモノのほうが多くなっていきそうな予感
暮らし方や環境が変わって処分したモノも多くあります。
●使い捨てペーパータオル
前の家はトイレとキッチン用に、ペーパータオルを使っていました。トイレは2つもあるし、家が広くて取り替えをうっかり忘れることが多かったからです。いまはそれぞれ3セット、合計6枚のタオルを使っています。毎日洗濯をすればこの数で十分です。ペーパータオルをやめたことで、ゴミも減りペーパータオル用のケースも置かなくてすむようになりました。ストックも必要ないので、収納場所にも困りません。
●石油ファンヒーター
ワンフロアーで備え付けのエアコンだけで冬も十分暖かいので、前の家で各部屋に置いていた石油ファンヒーター(4台)は全て処分しました。
●ワインセラー
近くにコンビニも酒屋もあるので、ワインをストックすることもなくなりました。
●GOPAN(お米からパンを作れるホームベーカリー)
近所においしいパン屋さんがたくさんあるので友人にあげました。
●自転車
駅が近いし、この辺りはお店が多く、歩きながら雑貨屋などいろんなショップを見て回るほうが楽しいので友達に譲りました。
あらためて振り返ると、結構大きなモノを処分していますね。「いつか使うかも」という理由でモノを残すことはないので、「いまの自分に必要ないな」って感じたらすぐに手放してしまうんです。もちろん今まで持っていなくて欲しくなるモノも出てくると思うけれど、これからもきっと買うモノよりも手放すモノのほうが多くなっていきそうな予感がします。
松尾たいこ(まつお・たいこ)
アーティスト/イラストレーター。広島県呉市生まれ。1995年、11年間勤めた地元の自動車会社を辞め32歳で上京。セツ・モードセミナーに入学、1998年からイラストレーターに転身。これまで300冊近い本の表紙イラストを担当。著作に、江國香織との共著『ふりむく』、角田光代との共著『Presents』『なくしたものたちの国』など。2013年には初エッセイ『東京おとな日和』を出し、ファッションやインテリア、そのライフスタイル全般にファンが広がる。2014年からは福井にて「千年陶画」プロジェクトスタート。現在、東京・軽井沢・福井の三拠点生活中。夫はジャーナリストの佐々木俊尚。公式サイト http://taikomatsuo.jimdo.com/
Column
松尾たいこの三拠点ミニマルライフ
一カ月に三都市を移動、旅するように暮らすイラストレーターの松尾たいこさんがマルチハビテーション(多拠点生活)の楽しみをつづります。
2016.02.13(土)
文・撮影=松尾たいこ