美術館・博物館での撮影のコツ その3
「展示物以外にも楽しい被写体を見つけよう」
たくさんの美術館、博物館めぐりを楽しんで帰ってきた後、写真を整理する時に「あれ? この写真はどこの美術館で撮った写真だっけ?」などと混乱したことがないだろうか。ましてや一日に何軒もはしごする駆け足ツアーなら混乱するのも無理はない。
中:ザクセン民族博物館の看板。
右:ケーニッヒシュタイン要塞の音声ガイドのサイン
そこで、館内に入る前に看板やサインなど撮影しておくことをオススメする。あとは時系列に並んでいるので、ここからここまでの写真は○○博物館だとわかりやすい。館内のかわいいサインなども雰囲気が伝わるカットになる。
中:こちらはマイセン磁器工場博物館。
右:アナベルク・ブーフホルツのレース細工工房にて。
また、職人さんたちのデモンストレーションなどが見学できるところは、職人さんも撮っておくと楽しい。勇気を持って話しかけ、目線をもらって撮影する。するとそこから会話が発生し、楽しい話も聞けるのだ。余裕があれば職人さんの手元などもアップで撮っておくといいだろう。
ヨーロッパでは、美術館や博物館が丘の上に建っていたり、素敵な中庭が付いていたりするので、作品だけでなく部屋の窓から眺める外の景色も楽しい。
館内写真は低いカメラアングルで天井の高さを表現したり、鑑賞者をシルエットにして入れ込んだりすると雰囲気が出る。同じ空間を共有した思い出の一枚となるだろう。
2015.09.27(日)
文・撮影=山口規子