中国茶は現地に足を運んで吟味

 お茶は、西田さんが毎年、自身で中国のお茶市場に行き、厳選してきたもの。「穏やかな味わいの、安全で高品質な茶葉だけを買い付けています」。正規の輸入品として、厚生労働省の食品の安全に関する検査を受けて販売。

 普洱茶(プーアル茶)などの黒茶、白毫銀針などの白茶、ジャスミン茶などの花茶、福建省の武夷山や桐木などの紅茶など、20種類余り。紅茶では「妃子笑」や「金駿眉」、黒茶では陳年の普洱茶や茯磚茶などもあり、西田さんのこだわりが感じられます。買いやすい少量パックがあるのがうれしい。

左:どれを買うか迷いそう。そんなときには西田さんに気軽に相談してみて。茶葉の小袋は330円~。
右:お菓子を詰め合わせたギフトボックス1,500円~。

 店内では、茶盤に茶壷(急須)や茶海(ピッチャー)などをセットして出され、西田さんがていねいに淹れ方を教えてくれたり、何度も湯を注いでくれたり。何煎も飲めて、一煎一煎変化する香りや味わいを楽しむことができます。ポットサービスで637円からと、手頃な値段。

 そんな中国茶と一緒に味わいたいのが、西田さんが手作りするお菓子。全て、お店の厨房でひとつひとつ丁寧に手作りされています。「中華食材とフランス菓子技術で作った焼き菓子です」。ここだけの個性的なお菓子です。

 では、お菓子の一部をご紹介しましょう。

 「カリカリキャレ」は、カボチャの種と松の実の飴がけで、程よい甘さ。カリカリかじって、お茶の合間に楽しみます。

「中国では、お茶請けに味付けしたタネ類をよく食べます。それで、ずっと、タネをたっぷり使ったお菓子を作りたいと思っていたんです」

ハート型の「いちご」(1袋155円)から時計回りで「カリカリキャレ」1袋145円、「黒胡麻」1袋215円。ウェッジウッドのお皿で。

 「黒胡麻」は、「バターをたっぷり使って、さっくさくの歯ざわりに焼き上げています」。黒ごまは、しつこくない程度に入れてあり、口の中でほのかに香ります。

 「いちご」は、天然のイチゴのパウダーをまぶした、甘酸っぱいクッキーです。

 イートインの際は、食べたいお菓子を選ぶと、華やかなお皿に盛られて出されます。お菓子が先か、お茶が先か、迷うところ。西田さんに相談して、お菓子とお茶のマリアージュを楽しみたい。

2015.07.26(日)
文・撮影=そおだよおこ