Magnificent View #658
サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂(スペイン)

(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 スペイン北西部にある街サンティアゴ・デ・コンポステーラは、エルサレム、バチカンと並ぶキリスト教三大巡礼地のひとつ。この街にある大聖堂は、世界遺産に登録されている「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の終着地でもある。

 大聖堂は、9世紀に、当時この地にあったアストゥリアス王国の君主アルフォンソ2世により建造。その後、10世紀末にイスラム教徒に破壊されたが、11世紀から12世紀にかけて再建された。

 大聖堂の入り口にあるのは、「栄光の門」。12世紀に彫刻家マテオが手がけたもので、ロマネスク様式の最高傑作とも言われている。この門をくぐると、巡礼者が手をつき祈りを捧げる「聖ヤコブの柱」が。柱にできた5本指の窪み跡は、いかにここを多くの人が訪れたかということを物語っている。

 大聖堂では毎日正午に巡礼者のためのミサが開かれ、巡礼者の祖国と出発地が唱えられるという。

Column

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2015.07.20(月)
文=芹澤和美