パリで楽しむリュクスなアフタヌーン・ティー

 翌朝、夢の旅行は解散になったが、せっかくのパリ。かねてから行きたかった昨年夏にオープンした「ザ・ペニンシュラ パリ」のアフタヌーン・ティーへ。こちらも凱旋門からメトロで1駅のクレベール駅のすぐ近くに立つ。

左:広々とした大空間でゲストを迎えるメインエントランス。天井から下がる吹きガラスはプラタナスの葉を模している。
右:ペニンシュラのページボーイはここでも笑顔で立っている。

 瀟洒な美しい建物は、1908年に「マジェスティック・ホテル」としてオープンし、その後、ユネスコ本部やフランス外務省の国際会議場になっていたことも。1973年には、べトナム戦争終結のパリ協定の調印が行われるなど歴史の舞台ともなった。2009年に、そんな由緒ある建物を香港上海ホテルズ社(ザ・ペニンシュラホテルズの親会社)が購入。それからオープンまで、実に約6年もの歳月をかけた。

豪華絢爛な内装でありながら、エレガントさが漂う。

 

アフタヌーン・ティーでは、3段のトレーにサンドイッチ、スコーン、ケーキが載って出てくる。45ユーロ。

 オフホワイトの白い壁に金箔が貼られた繊細な漆喰細工、驚くほど精緻な絵画、鏡やモザイクなど確かに豪華極まりないのだが、品のよさが際立つ。建物が歴史的文化財なので、改装にあたってはどこも壊してはいない。職人の手で丁寧に修復されたのだ。壁の色は緑だったが、その下を剥がしてみると今と同じ白い壁があったからこの色にすることができたのだという。

 このル・ロビーで、ゆっくりとペニンシュラのトラディショナルなアフタヌーン・ティーをいただくと、しばし時間を忘れてしまいそうだ。夢の3日間をしめくくるにふさわしいお茶だった。

The Peninsula Paris(ザ・ペニンシュラパリ)
所在地 19 avenue Kléber, 75116 Paris
電話番号 +33-1-5812-2888
URL http://peninsula.com/paris/jp

【取材協力】
フランス観光開発機構

http://jp.rendezvousenfrance.com/

トゥール市

小野アムスデン道子 (おの アムスデン みちこ)
ロンリープラネット日本語版の立ち上げより編集に携わったことから、ローカルグルメや非日常の体験などこだわりのある旅の楽しみ方を発信するトラベル・ ジャーナリストへ。エアライン機内誌、新聞、ウェブサイトなどへの寄稿や旅番組のコメンテーター、講演などを通して、次なる旅先の提案をしている。
Twitter https://twitter.com/ono_travel

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2015.05.12(火)
文・撮影=小野アムスデン道子