日常生活の朝の時間を、わざわざホテルに出かけて過ごすということ。もしくはひとり旅で、時間を気にせず朝食の時間を満喫すること。そこには、慌ただしく朝食を済ませる日常とは違う、ある種のセレモニーのような贅沢さがある。
ホテルには、外国人や出張中のビジネスマンなど、どんな人がいてもおかしくない。だから、女ひとりでも居心地の悪さを感じる必要は全くない。ひとり旅の自由さを味わうが如く、目覚めた時の気分で、食べたいものを食べに行こう。
見慣れた景色もどこか新鮮に見えるから、ホテルでのひとり朝食は止められない。
「佳香」の和朝食
【ハイアット リージェンシー 東京】
1品の完成度がすこぶる高い、日本の王道の朝ごはん
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とにかくごはんが絶品! 席に着くと頃合いを見てひとり用の釜に火がつけられ、魚沼産コシヒカリが炊き上がるとスタッフが料理を運んできてくれる。炊きたてのごはんの湯気や香りもごちそうのうち。ごはんのお供は、素材の味を生かした小鉢3種、刺身、焼魚、玉子料理と豊富で、これぞ日本の朝ごはん!という王道の風情だ。
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玉子料理用のかおり醤油やふりかけはオリジナルレシピ。ほかにも料理長が厳選した金山寺味噌や小梅、焼き海苔が用意されごはんが止まらなくなる。二番出汁に田舎味噌を溶かした味噌汁を味わい、丁寧な気持ちで一日を始めたい。
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ハイアット リージェンシー 東京「佳香」
所在地 東京都新宿区西新宿2-7-2 ハイアット リージェンシー 東京3F
電話番号 03-3348-1234(代)
営業時間(朝食) 7:00~10:00
座席 102席(個室46席を含む)
料理 和朝食 3,100円~
URL http://tokyo.regency.hyatt.jp/
2015.03.05(木)
文=小松めぐみ
撮影=松園多聞
CREA 2015年3月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。