光り輝く巨大な雄鶏がゲストをお出迎え!

通りから敷地に入ると……巨大! 朝日を浴びて光る雄鶏。

 葡萄畑に堂々と現れる、巨大な雄鶏が来る人を出迎えてくれるこちらのシャトーは、その名も「シャトー ラ フランス」。雄鶏はフランスの象徴ということで、数年前にこの光る鶏の像を作ったそうです。

ブリュノ・モテ氏。このシャトーと、ここから20キロ離れたところにももう一つシャトーを持っているそう。

 広い敷地を持つこちらのシャトーのオーナーは、ブリュノ・モテ氏。石油船のオーナーだったそうですが、15隻も持っていた船を売って2009年に祖父のやっていたワイナリーを引き継いだとのこと。

移動式トラックのボトリングシステム。

 2000年ごろから、力を入れて設備投資をしているそうです。タンクを替えたり、葡萄に負担のかからない空気式のプレス機(風船が膨らむようにして葡萄を優しくプレスし果汁をとる)を入れたり、やはり葡萄に負担をかけないと人気の、重力を使って上から下へと葡萄を移動させるシステムを採用したり。1時間に6000本も瓶詰できるという機械はなんと移動式トラック。設備の向上と共に、味のクオリティも上昇しています。

各国へ運ばれるのを待つワイン。

 1年に50万ボトル生産しているという数を聞いてもピンときませんが、大規模な設備を見ていると、少なくともこのあたりでは、かなりの本数を作っているシャトーであることは間違いありません。できたワインの9割は輸出されます。輸出先の1位はお隣のベルギーで、輸出量の約60%を占めているそう。中国、イギリス、アメリカ、そして割合としてはそれほど多くないけれど、もちろん日本にも。注文が入るとその国の言葉で書かれたラベルをボトルの裏側に貼って、出荷されます。

中国へ、日本へと輸出されるボトルの後ろに貼られるシール。

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2014.09.29(月)
文・撮影=浅妻千映子