野生のゾウが直面する悲しい現状

 絶滅の危機に瀕しているマルミミゾウですが、今回のアオ誕生のニュースを聞いて、初めてその存在を知ったという人も多いのではないでしょうか。どんな特徴があるのかも伺いました。

「アフリカにはサバンナゾウとマルミミゾウがいますが、広大なサバンナに生息している前者に比べて、後者はアフリカ西部や中央部の森林や熱帯雨林に生息しています。サバンナゾウは体が大きく、耳もアフリカ大陸のような形をしていて大きいんですが、マルミミゾウは体が小さく、耳は丸みを帯び、牙が下にまっすぐ伸びるという特徴があります。

 絶滅の危機に瀕している理由は様々ですが、1つは現地での人間の生活環境の変化です。人々の生活圏が広がることで森林が伐採され、ゾウたちの生息域が削られています。

 また、マルミミゾウが暮らす地域は経済的に貧しいところも多く、象牙1本で年収に匹敵する収入になることから、密猟が絶えないという大きな問題もあります。現在はワシントン条約により象牙の国際取引は原則禁止されていますが、過去に採取された象牙や違法な取引が市場に影響を与え続けているのが現状です。

 買い物を制限すること自体は難しいかもしれませんが、日常で象牙製品などを目にした際、マルミミゾウやサバンナゾウ、東南アジアなどに暮らすアジアゾウが置かれている現状を思い出していただければ嬉しいですね」

初めから読む:「ゾウの出産は壮絶」「乳首に口が届かず、初乳が飲めずに…」安佐動物公園に誕生した絶滅危惧種のマルミミゾウ、飼育担当者が明かす“母親の献身的な子育て”

広島市安佐動物公園

http://www.asazoo.jp/

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