アオが離れるとメイが寂しそうに……
アオが日々成長していく様子は、同園のSNSなどでも発信され人気を集めています。
「ゾウの土浴びには、寄生虫の予防やストレス解消といった大切な役割があります。鼻で土をすくって体にかけるのですが、アオもメイを真似てやってみるも、最初はほとんど砂が体にかかりませんでした。もっと言えば、砂を鼻で取れているかも怪しいくらいで、頭の上にちょこんと少し乗る程度でしたね。最初は水を鼻で吸い込むことができなかったので、口を水につけて直接飲んでいました。
2頭の行動は日々確認していますが、アオは常にメイの後を追って歩くため、1日の運動量がとにかく多いんです。それは日中だけじゃなく、夜中もそう。歩くことで足腰が鍛えられていくのでしょうが、もし人工哺育になってしまっていた場合、人の力ではあんなふうに連れて歩くのは難しい。
仮に一緒に歩けたとしてもどれくらいの運動量が必要なのか、加減すら分かりません。メイが自分の手で子育てをしてくれているーーその尊さと素晴らしさを、日々ひしひしと実感しています」
同園を訪れた際、施設側にあるパドック(放飼場と室内をつなぐ空間)で、飼育担当者数人と号令に合わせてトレーニングしているアオとメイの姿がありました。
「今は簡単なトレーニングもしています。これは動物園で暮らすためのルールを覚えてもらうことが目的で、人もゾウも安全に健康にいるために必要なことです。まずはアオという名前を認識できるようになったので、今では飼育担当者が呼ぶと近くまで来てくれるようになりました。
あと、のちの健康管理のために、前足を柵に出させて足の手入れをするためのトレーニングをしています。ただ、本格的なトレーニングを行うには親子別々の空間で行う必要があるのですが、お互いにまだ離れたくないようで、アオが少し離れるとメイが寂しそうに鳴いてしまうんです。焦らず、段階を踏んで準備を進めているところですね」
