#19 Nusa Lembongan
ヌサ・レンボンガン(インドネシア)

海の向こう、かすかに見えるのが聖なるアグン山。マッシュルーム・ベイにて。

海の透明度はバリ島よりも数段アップ!

 おなじみバリ島の南東約19キロメートル、バドゥン海峡を隔て、寄り添うように浮かぶ3つの島のひとつ、ヌサ・レンボンガン。地元の人によると「大きな雨」という意味をもつこの島は、広さ8平方キロメートルにジュングッ・バツーとレンボンガンの2つの村があり、人口は約5000人。バリ島からは1日クルーズツアーが開催され、1~2時間のセイリング(船会社によって所要時間が異なる)でアプローチできるのですが、訪れた島はまるで時が10年くらい逆戻りしたようです。

マッシュルーム・ベイで昔ながらの小舟ジュクンにペインティングしている若者。

 多くのボートが発着するのは、メインビーチのマッシュルーム・ベイ(別名サンヒアン・ベイ)。リゾートが築かれた小高い岬を左に、大きな弧を描く白砂ビーチには、目玉をペイントしたカラフルなジュクン(細長い伝統的な船)がずらりと並び、リゾートやビーチクラブ、ワルン(食堂)が数軒。海の向こう正面に、バリ島のバトゥール山や聖なるアグン山を望みます。モノ売りの姿は見かけず、賑わいといえば、木陰でひと仕事を終えた漁師さんや若者が休んでいるくらい。

ジュングッ・バツー村のプソ寺院。この日はお祭りだったもよう。

 海の透明度はバリ島よりも数段アップします。憧れのサーフスポットですが、波待ちの混雑や、波の取り合いとは無縁。のんびりと波待ちしながら、海の中を覗くと、テーブルサンゴの合間を泳ぐリーフフィッシュの様子がうかがえ、澄んだ海は深さを感じさせません。もちろん、シュノーケリングの満足度も上々です。

2014.08.16(土)
文・撮影=古関千恵子