「片づけグセ」のつけ方

毎日使うところは毎日掃除。ぞうきんや箒などの道具を近くにおいて、わざわざの掃除ではなく、使ったついでに手を動かせるようにしています。部屋に置いても圧迫感のないマキタのコードレス掃除機は、細い隙間もラクに入って抜群の吸引力があるので、こまめに掃除したくなる。

 片づけグセをつけるには、収納はかなり重要。「使ったら戻す」の「戻す」ところがカギで、うちでは器ひとつ輪ゴムひとつにも「戻す」定位置をつくっています。それでもモノ好きですから、少しの間に器や台所雑貨などのニューフェイスが増え、そのたびに「さて、どこへ置こうか」と腕組みをして頭をひねるのです。そうそう、以前わが家に取材にこられた方に、山ほどの器に目を丸くして、「こんなにあると忘れてる器もあるんじゃないですか?」と聞かれたけれど、そうでもないのです。食器棚などは小さな模様替えはしょっちゅうで、おかげで自分が持っているモノを常に把握できているんです。

 リビングや洗面所などの共有スペースの収納は、一緒に暮らしている家族が協力し合えなければスムーズにいきません。「使ったら、ここへ戻して」と家族ルールをつくり、定着するまでは根気づよく呼びかけるしかありませんね。

 たとえばうちで夫にやってもらっているルールは、読み終わった新聞や雑誌はラックに入れ、リモコン類も使ったら戻すこと。それから洗濯物は、柄物のバケツと白い物のバケツに分けて入れること、など。どれもムズカしいことではありませんが、「戻す」ひと手間が省けてずいぶん助かっています。

 ただし日常的なものはあんまり細かく収納先を分類しすぎると、ルールを守りづらいから、籠や箱などを使って、その枠の中に入れておけばオッケーぐらいに大らかにしておくようにしています。

古タオルは約20cm角のぞうきんサイズに切って、大きな籠にストック。掃除道具は持ち運びしやすい小さい籠に洗剤とぞうきん数枚を入れ、汚れをみつけたら籠ごと出動する。切りっぱなしのタオルぞうきんは汚れを拭きまわって、一回で使い尽くして捨てる。

2014.07.30(水)
文=石村由起子
撮影=鈴木心、榎本麻美