こどもの城

岡本太郎が「こどもの城」のシンボルとして制作した「こどもの樹」が迎えてくれる。

閉館前にぜひ行きたい! こどものための楽園

 30度超えの休日。電車に乗りたい息子・3歳と、炎天下をさまよいたくないアラフォー母の組み合わせ。母は考える。「わざわざ電車に乗って行く価値があり、室内で半日は楽しめる場所はないか」。そんな欲望(?)にピッタリなのが、渋谷の「こどもの城」だ。屋内施設で0歳児~小学生まで遊べるプレイホールや体育室などのスペースがあり、音楽や工作などを体験できるさまざまなプログラムがある。まさに、子どものための遊び場で、誰に聞いてもいい評判しか聞こえてこない。残念ながら2015年3月に閉館が決まっているが、その前に、絶対に一度は行きたい場所だ。

本物の音楽がからだじゅうで楽しめる、音楽ロビー。

 昼前に到着し、敷地内にあるレストラン「カフェ キャッスル」で腹ごしらえをすませて、いざ入館! 上から順に降りてこようと思ったけれど、太陽のぎらつく「屋上遊園」は次の機会に譲って、まずは4階の音楽ロビーへ。エレベーターを降りてすぐ聞こえてきたピアノの音に、息子、即反応。ロビーにあるアップライトピアノででたらめに弾きまくる。電子ピアノではない、本物のピアノに触るのはこれが初めてだ。

 満足した頃を見計らい、事前にチェックしていた音楽プログラムを体験するためスタジオへ。これが、親子で最高に楽しめた!「Oshiro Band元気ライブ」は、生演奏に合わせて、子どもたちも太鼓を叩いたり、ペットボトルのマラカスをフリフリしたり、ただ見るだけじゃなく一緒に楽しめるのがとてもいい。息子も終始笑顔で、ノリノリだ。パネルシアターや手遊びのプログラム「みんなであそぼう!どれみふぁプレミアム」では、BGMが生演奏という贅沢さ。子どもはお兄さんに夢中だし、親としては、子どもの心を惹きつけ、楽しませるテクニックを学ぶのにもよい機会になった。

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2014.07.26(土)
文=今富夕起