多雨多湿に対応する日本向け製品も
ミレーのプロダクトはフランス生まれだが、日本の山岳環境に合わせた開発も重視している。まず機能面では、日本の山はヨーロッパとは大きく環境が異なるという。
「日本では7月になると台風がやってきます。私はフランスのアヌシー在住で台風を経験したことはありませんが、日本では毎年のように起こります。さらに大きな違いが湿度です。日本の山はアルプスほど標高が高くない一方、空気中の湿度が高い。そのため、日本では特に透湿性の高い製品が重要になります」
そうした日本特有の気候を背景に開発された代表的な製品が、レインジャケット「ティフォン」だ。
「名前の通り、台風のような激しい雨と湿気から体を守るために開発されたジャケットです。強い雨の中でも快適に行動できるよう、防水性と透湿性のバランスを追求して設計されています」
またデザインの面でも、フランスと日本とで違いがあるという。
「体型も違えば、好まれるカラーも違います。そのため日本のチームと一緒に、日本のユーザーに合うサイズや色を開発しています。最近ではニュアンスのある柔らかいカラーリングが好まれる傾向です」
ただし、すべての製品が地域ごとに異なるわけではない。スキーウェアやトレイルランニングなど、パフォーマンスを重視するカテゴリーでは、フランスと日本で同じコレクションが展開されることもあるという。
とはいえ、日本で販売される製品の多くは、日本市場のために開発されたもの。世界的ブランドでありながら、地域の自然環境や文化に寄り添うプロダクト開発。それもまた、ミレーが支持される理由のひとつだろう。
