パク・チャヌク監督はカミソリのように正確
――パク・チャヌク監督の長編映画に出演するのは25年ぶりです。監督の変わらない部分と変化を感じた部分があれば教えてください。
僕の記憶によると、監督は現場で絶対に怒らないんです。どんな時でも穏やかで、NGが出て撮り直しをしなくてはいけなくなってしまっても、決して顔をゆがめないし、いつも笑っている。韓国の映画業界ではよく知られている話ではあるんですが、この点は25年経っても全く変わっていませんでした。
監督と一緒にいると、現場には常に笑いがあります。丁寧にコミュニケーションをとってくれるので、演じているうえで感情的に大変な場面もありましたが、撮影は常に楽しい時間でした。
あえて変わった点を挙げるとすると、要求がより正確になったことでしょうか。ある俳優さんは「パク・チャヌク監督の要求はカミソリのようだ」と言っていました。それくらいディティールが正確。なので俳優たちはとても演じやすいと思います。
――監督から、マンスという役を演じて欲しいとオファーが来たことは意外でしたか? それとも自分にぴったりな役だと感じましたか?
意外ではありませんでした。監督は、普通の姿や顔をしている、どこにでもいるようなキャラクターを求めているときは、僕にオファーをしてくれるので。私たちのまわりにいるような男が、極端な状況に追い込まれてさらに極端なことをしてしまう。そのギャップや人間の心境の変化がこの映画の主な見どころだと思います。みなさんにはそこに注目してもらいたいです。
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イ・ビョンホン
1970年生まれ、韓国、ソウル出身。空前のヒットを記録した「イカゲーム」シリーズ(21・24・25)をはじめ、『インサイダーズ/内部者たち』(15)、『MASTER/マスター』(16)、『白頭山大噴火』(19)、『KCIA 南山の部長たち』(20)などで評論家と観客を魅了し、名実共に韓国を代表する俳優。
『しあわせな選択』
監督・脚本:パク・チャヌク
出演:イ・ビョンホン、ソン・イェジン、パク・ヒスン、イ・ソンミン、ヨム・ヘラン、チャ・スンウォン
配給:キノフィルムズ
PG-12
TOHO シネマズ 日比谷ほか全国公開中
