トマトソースに辛味を加える“万能卓上調味料”

 さて、今回は辛いトマトソースにしたいのだ!

 ツレの分も一緒に作っているので、お互いの好きな辛さに仕上げたい。そこで活躍してくれるのが、「あたらしい日常料理 ふじわら」の「おいしい唐辛子」である。

 細かく刻まれた味つけ唐辛子で、原材料の欄には唐辛子のほか「オリーブオイル、にんにく、塩、花椒、桂皮」とある。公式サイトには「万能卓上調味料」とあって、何かにひと振りすると、辛味だけでなく、いい風味を加えてくれるんだ、これが。特にパスタ用のトマトソース、オイルベースのソースとの相性は抜群だと思う。

 いつもより多めにこの唐辛子をふって食べたら、いい汗が出て気持ちがスカッとした……! ほどよい辛さが呼ぶ汗って、暑い時期ならではの体や気持ちの淀みを洗い流してくれるような、そんな力があるように思えてならない。

 汗といえば、忘れちゃならないのが水分補給。

 ひどく蒸し暑い夜もめずらしくない今夏、やっぱり寝汗もかく。汗をかけば体が水分を求めてくるのは当然のこと。冷水や麦茶もいいけれど、私はこの頃朝の渇きをトマトジュースで潤している。

 たまたま見つけて、「これ最高……!」とハマっているのが、「旬鮮果菜 博多桃太郎トマトジュース」(フロリダスモーニング)だ。福岡の八女地方で栽培された生食用の「桃太郎」トマトを100%使用、食塩無添加で、香料や甘味料などは一切不使用、かつストレート搾汁。

 なんというのか、トマトらしい「青み」が感じられるから好きなんだ。青くさいのはいやだけれど、トマトの持つ青い感じがほどよく残って清々しい味わいなんである。起き抜けに飲むと体へスーッとしみわたり、寝苦しさから生まれた体の淀みをきれいに排してくれるような気がする。よくあるトマトジュースのねっとり感、あるいは妙な甘さは一切無い。私はこれ、スーパーの「ザ・ガーデン自由が丘」で見つけて、その後にケース買い。毎朝大事に1本、飲んでいる。前回紹介したきゅうりのトーストと一緒に朝食にするの、今年はもう何回やっているだろう。

 淀む、というのも抽象的かつ主観もすぎる表現だけれど、蒸し暑い日本の夏ってとにかくスッキリしないこと、多くないだろうか。湿気がひどくて息苦しかったり、汗をかきたくなくて動きも緩慢になりがちだったり。なんか気が淀むなあ……と感じてしまうとき、辛いもの、そしてトマトの爽やかさによく助けられている。日々の料理は自分の体の“帳尻合わせ”、その感を今月も深めるのだった。

白央篤司(はくおう あつし)

フードライター、コラムニスト。「暮らしと食」がメインテーマ。主な著書に、日本各地に暮らす18人のごく日常の鍋とその人生を追った『名前のない鍋、きょうの鍋』(光文社)、『台所をひらく 料理の「こうあるべき」から自分をほどくヒント集』(大和書房)、『はじめての胃もたれ 食とココロの更新記』(太田出版)がある。
Instagram @hakuo416

Column

白央篤司の帳尻あわせ食日記

外食が続いて栄養バランスが乱れてしまった、冷蔵庫の余り食材や消費期限が迫る調味料の使い方がわからない…体や台所をすっきりさせる“食の帳尻あわせ”のヒントを、フードライター・白央篤司さんが日々の食体験とともに綴ります。

2025.08.29(金)
文・撮影=白央篤司