いろんな角度から楽しんでほしい『スタントマン 武替道』
――ご自身のアクションの成長については、どのように感じられていますか?
『トワイライト・ウォリアーズ』に出演する前に比べると、間違いなく進歩しましたし、巧くなったと思っています(笑)。とはいえ、自分の性格上、より正確に、完全なものを目指したいので、しっかり時間をかけて、繰り返し練習すること。このことを常に心掛けて、アクションに取り組んでいます。
――本作で演じられたロンは幼い頃に見たアクション映画に憧れて、スタントマンになりましたが、テレンスさんが好きなアクション作品を教えてください。
私はほかの役者さんほど、アクション作品を多く見ている方ではないと思うのですが、幼い頃に父親と母親と妹と一緒に、よく週末にTV放送される映画やドラマを見ていました。その中で特に印象的だったのが、ディッキー・チョンさんが主演したドラマ『少年英雄方世玉』(1999年)です。あと、何度も映画やドラマになっている『スウォーズマン 笑傲江湖』も好きでした。

――『スタントマン 武替道』の見どころについて教えてください。
もちろん『トワイライト・ウォリアーズ』のような素晴らしいアクションの数々を見ることができる作品ですが、そういったアクションを通して、スタントマンという職業に就いた人間たちのドラマも描かれています。そして、「どのようにして、映画のアクションシーンが作られるのか?」というバックステージものとしても楽しめます。是非いろんな角度から、この作品を堪能してほしいです。
リラックスして臨んだ『たべっ子どうぶつ』吹き替え
――現在、香港で公開中の『たべっ子どうぶつTHE MOVIE(愉快動物餅大電影)』では、主人公・らいおんくんの広東語吹き替えを担当されています。演じるにあたって心がけたことは?
このお話をいただいたときは、正直ビックリしました! 子どもの頃からずっと食べていたお菓子ですし、アニメの吹き替え経験が少なかったので、もう夢にも思いませんでした。声優の仕事は俳優の仕事と違って、特にあれこれ準備をしないぶん直感がとても大事だと思っているんです。だから、できるだけリラックスした気分で、アフレコ当日に臨みました。らいおんくんは、とても愛らしいキャラクターなので、とても楽しみながら吹き替えることができました!
テレンス・ラウ(劉俊謙)
1988年9月26日生まれ。香港出身。2012年、香港演芸学院戯劇学院を卒業。舞台俳優の道に進んだ後、2016年からTVドラマに出演。2019年、主演作『夢の向こうに』で映画デビューを果たし、2021年公開の『アニタ』ではレスリー・チャン役を演じた。信一(ソンヤッ)役を演じた『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』(2024年、日本では2025年1月に公開)のメガヒットにより、「全民老公(香港の国民的夫)」と呼ばれる存在となる。
『スタントマン 武替道』
1980年代、撮影中に危険なアクションシーンを強行したことでスタントマンを半身不随にし、映画業界を引退したアクション監督・サム(トン・ワイ)。その後、整骨院を営むサムのもとに、かつての仲間から依頼が舞い込み、数十年ぶりに映画制作に参加するも、今の現場はコンプライアンスが厳しく、リアリティを追求するサムのやり方に人気俳優のワイ(フィリップ・ン)らが反発。そんななか、若手スタントマンのロン(テレンス・ラウ)はサムをサポートし、撮影を進めようとする。
https://stuntman-movie.com/
7月25日(金)より公開
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2025.07.26(土)
文=くれい響
写真=Olivia Tsang
ヘアスタイリング=Nick Lam @twotwo.hair @nickienick
メイク=Will Wong @wi11wongofficial