この記事の連載

 鎌倉駅から徒歩5分、地元民から通称“レンバイ”の名で親しまれる「鎌倉市農協連即売所」と、併設の「鎌倉中央食品市場」。野菜をおトクに買うことができる市場のほか、イートインできるローカルグルメやハイセンスなセレクトショップなどが集まる、知る人ぞ知る鎌倉観光の穴場です。

 昨年から今年にかけて、アパレルショップや製麺所支店など、新店もオープン。話題が尽きないレンバイの最新事情をレポートします(全4回中の第2回/第1回はこちらから)。


地元からも歓喜の声! 人気製麺所の新店がオープン

 鎌倉駅から徒歩5分。“レンバイ”の名で親しまれている「鎌倉市農協連即売所」の一角に、2025年4月、新たなお店が仲間入り! 気になるその店とは、地元で長年愛されてきた製麺所が手がける「邦栄堂商店」です。本店の「邦栄堂製麺」は1953(昭和28)年に鎌倉・大町で創業し、現在は3代目の関康さんが昔ながらの製法で麺づくりを続けています。

 邦栄堂商店があるのは、レンバイに隣接する「鎌倉中央食品市場」の中。大町にある本店は駅から少し離れていることもあり、今回のレンバイ進出はまさに朗報。地元の人たちからは「気軽に買えるようになって嬉しい」と、歓喜の声が届いています。

 店長を務めるのは、邦栄堂のファンでもあり、3代目の関さんとも親交が深い横山奈未さん。実は、店のロゴやイラストは、奈未さんの夫で人気イラストレーターの横山寛多さんによるもので、オリジナルの手ぬぐいやマグネットなども販売。どこか懐かしさを感じるデザインが、古きよき市場の空気になじんでいます。

 本店と同様に、生中華麺や餃子の皮はフルラインで揃い、その日の朝に打ったばかりの麺がすぐ届けられます。木製の番重に美しく納められた麺が、ショーケースに並ぶ様子はまさに圧巻。丁寧な仕事が伝わってきます。

2025.07.26(土)
文=田辺千菊(Choki!)
写真=鈴木七絵