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 2021年に出版された漫画家・たつき諒先生の『私が見た未来 完全版』が、今年の5月下旬に累計発行部数(電子版を含む)100万部を突破するなど異例のヒットを飛ばしています。

 同書は1999年の出版後に絶版となっていましたが、その表紙に東日本大震災を思わせる日付の記述があることが震災後に話題となり、2021年10月に完全版として再販されました。

 そしてなぜ今再びのヒットを飛ばしているのか。それは、たつき先生が完全版に追記した、2021年の7月5日に見た“日本列島の南に位置する太平洋の水が盛り上がる”、その後“太平洋周辺の国に東日本大震災の3倍はあろうかという大津波が押し寄せる”という衝撃的な夢に注目が集まっているからです。そして「本当の大災難は2025年の7月」と、夢で見たことも話題となりました。

 そんなたつき先生に運命的なものを感じていたのが、怪談と説法を掛け合わせた「怪談説法」で人気を博し、現在や未来に起きるさまざまな災厄をお経から読み取って発信をされている、光照山蓮久寺の住職・三木大雲さん。2024年12月12日に発売された著書『お経から読み解く未来予言 仏教コード』では、大災害や食糧難などの、未来に起きるであろう災厄の数々をお経から読み取り、それに備えるための心構えを説かれています。

 その後、三木住職たっての希望でたつき先生との対談が6月初頭に実現。今回は三木住職にたつき先生との邂逅で何を感じたのか、そして、三木住職自身の“2025年7月”に起こると考えている大災難についてお話を伺いました。(前後篇の前篇。後篇を読む)


「三木住職であればお会いしたい」“何か”に導かれるように実現した対談

――たつき先生との対談ですが、どのような経緯で実現したのでしょうか。

三木住職 『私が見た未来』の存在を耳にして以来、長らく拝読したく思っており、完全版の刊行でようやく読むことができました。自分以外にもこうした夢を見られる方がいるんだなぁという驚き、何より『仏教コード』でも同じ年に大災難がやってくると書いていたので、「本当の大災難は 2025 年の 7 月に」という表紙の一文にドキッとさせられ「これは是非お会いしなければ」とお声がけさせていただきました。

 現在のたつき先生はあまり人前には出られないのでご承知いただけるか不安でしたが「三木住職であればお会いします」と快諾してくださったので、とても嬉しかったですね。

――本来であれば5月にお会いになる予定が、実は諸事情あって6月初頭に延期になったとお聞きしました。

三木住職 不思議なことに、実際にお会いする2日ほど前に、日本各地で低緯度オーロラが観測されました。これは一説には地震の前触れとも言われている赤みを帯びたオーロラのことで、鎌倉時代に藤原定家が残した日記である『明月記』で語られている、空が赤くなる“赤気(しゃっき)”がこれにあたるとも言われています。

 私は『仏教コード』の中で、一般的に「薬師経」と呼ばれるお経で語られている「三災七難」のひとつ「星宿変怪難(せいしゅくへんげなん)」、つまり星の位置や運行に異常が起こるということも、この“赤気”、つまり低緯度オーロラと同じことだと説いているのですが、このタイミングで来たことに大変驚かされました。これは今たつき先生とお会いすべきという、お釈迦様のお導きに感じましたね。

2025.06.21(土)
文=黒影苑生
写真=志水隆